岩手県立大が「企業学群」構想 産学官連携の枠組みを構築

「企業学群」構想や産学官連携の意義を共有するキックオフ講演会の参加者

 岩手県立大(鈴木厚人学長)は本年度から、滝沢市巣子の同大周辺に集積する企業との連携を強める。集積企業を学部・研究科と同等に位置付けた「企業学群」創設の構想を掲げ、市も交えた産学官連携の枠組みを構築する。共同研究やIT人材の育成などにつなげる。

 構想実現に向けたキックオフ講演会は20日、同大に隣接する市IPU第2イノベーションセンターで開かれ、関係者約70人が参加。鈴木学長が構想を説明し「企業集積の効果を生かし、具体的にこれからみんなで作り上げる。取り組みが何に化けるか楽しみだ」と期待感を示した。

 同大に近い市IPUイノベーションセンター・パークにはIT系を中心に約30社が参画する。同大は今後、教員の研究分野と業績をデータベース化し企業とのマッチングを図るほか、企業にも学群に対するニーズの聞き取りを実施。連絡会議を立ち上げ、具体的な取り組みを議論する。

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