藤浪獲得のオリオールズ トレード市場での次なる補強は先発投手か

シーズン100敗以上を3度も記録したチーム再建期を終え、2016年以来7年ぶりとなるプレーオフ進出、さらには2014年以来9年ぶりとなる地区優勝を目指しているオリオールズ。レイズとの首位攻防4連戦に3勝1敗で勝ち越し、2位レイズに2ゲーム差をつけて首位に立っているが、トレード・デッドラインでの補強ポイントは明確だ。先発1~4番手のうち、ベテラン右腕のカイル・ギブソンを除く20代の3投手には、シーズン130イニング以上を投げた経験がない。シーズンを戦い抜くために、経験豊富な先発投手の獲得に動くことは間違いないだろう。

トレード補強の第1弾としてアスレチックスから藤浪晋太郎を獲得したオリオールズ。この補強の狙いは、ジェンニエル・カノーとフェリックス・バティースタの2人に負担がかかっているブルペンの層を厚くすることだった。しかし、MLB公式サイトは「オリオールズには明確なニーズが存在する。それは先発投手だ」と指摘。3点台の防御率をマークしているタイラー・ウェルズとカイル・ブラディッシュ、チーム最多の10勝を挙げているディーン・クレーマーの3人は、いずれもローテーションをフルシーズン守った経験がない。唯一、経験豊富なギブソンは防御率4.76、奪三振率7.29とエースと呼べるような存在ではなく、「オリオールズは先発投手の補強が必要」と指摘する声は多い。

ただし、「ESPN」のバスター・オルニー記者はオリオールズが大物先発投手の獲得に動くことには否定的だ。球界関係者から聞いた話として「オリオールズは計画的に動くだろう。大物を釣り上げるのではなく、投手陣のアップグレードを狙うはず」と伝えている。オリオールズにフィットしそうな補強ターゲットとしては、MLB公式サイトのマーク・フェインサンド記者がカイル・ヘンドリックス(カブス)やルーカス・ジオリト(ホワイトソックス)、「ジ・アスレチック」のジム・ボウデン記者はジョーダン・モンゴメリー(カージナルス)の名前を挙げる。大きな対価を支払う必要のない先発投手をターゲットにして、投手陣のアップグレードを目指すことになりそうだ。

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