日本三大船祭りとして知られ、国指定重要無形民俗文化財にも指定されている真鶴町の「貴船まつり」が28日から始まった。進水式で鮮やかに彩られた小早船などが真鶴港の西側と東側に浮かべられると、見守っていた人たちから大きな歓声が上がった。まつりは29日夜まで行われる。
貴船まつりは、漁業や石産業で発展してきた港町の豊漁、無病息災を祈願する伝統行事。江戸時代末期以降、現在の形が続いている。
町民らでつくる同まつり保存会の主催で、この2日間のために今月上旬から町内で準備が進められてきた。港周辺では本神輿(みこし)を対岸に渡らせる「海上渡御(とぎょ)」の代替として路上を練り歩く「陸路渡御」が行われ、鹿島踊りや花山車(だし)による町内巡回、にぎやかな真鶴囃子(ばやし)などで盛り上げられた。