防衛装備移転は安保戦略で重要政策手段と防衛相

 浜田靖一防衛大臣は28日の記者会見で「防衛装備の移転」について、岸田文雄総理が与党に協議再開を促したことについて聞かれ「岸田総理と与党ワーキングチームのメンバーとの間で意見交換が行われたことは承知している」としたうえで「防衛装備移転は国家安全保障戦略の記載のとおり、我が国にとって望ましい安全保障環境の創出や国際法に違反する侵略を受けている国への支援などのための重要な政策的な手段」と語った。

 そのうえで浜田大臣は「論点整理を踏まえた今後の議論の進め方については政府と与党の間で緊密に連携して調整していきたい」と答えた。

 また航空自衛隊が日本海側にある小松基地でイタリアやオーストラリア空軍と共同訓練する狙いについて記者団に聞かれ、浜田大臣は「訓練は航空自衛隊の戦術技量の向上とイタリア軍との相互理解の促進を図るとともに『自由で開かれたインド太平洋の実現』のための防衛協力の深化を図るもの」とした。

 また小松基地のある小松空港は石川県が第二滑走路の建設に向けた調査を国に求めているが、第二滑走路建設に対する見解を聞かれた浜田大臣は「小松基地は戦闘機部隊が防空の任務等を担っているが、防衛省としては現在の滑走路でも任務遂行に支障はないと考えている」とした。(編集担当:森高龍二)

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