神奈川の刑法犯認知件数が3割増 行動制限緩和も影響か 今年上半期 窃盗や詐欺が顕著

神奈川県警本部

 今年上半期(1~6月)の神奈川県内の刑法犯認知件数が前年同期比28.9%増の2万1088件となり、9年ぶりに増加へ転じた昨年を大きく上回るペースで推移していることが、県警刑事総務課のまとめで分かった。県警はコロナ禍の行動制限の緩和が、自転車盗や空き巣などの侵入盗の増加につながったとみている。

 自転車盗や侵入盗を含む「窃盗犯」が1万5456件(同31.9%増)と大幅に増えたほか、特殊詐欺を含む「知能犯」が1473件(同27.2%増)と全体の認知件数を押し上げた。窃盗犯が3割を超える増加となった点について県警捜査3課は「コロナ禍前の2019年のペースに戻りつつある。夏にかけては、窓を開けっ放しの家への侵入盗も増えてくる」と警戒を強めている。

 県警の刑法犯認知件数は02年の19万173件をピークに、21年は過去最少の3万3252件を記録。22年は3万6575件と13年以来となる増加に転じていた。

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