「勝つしかない」レーン読み切り終始優位 具志川高の小山、県勢男子で10年ぶり栄冠 全国高校選抜ボウリング

 石川県小松市の百万石リゾートレーンで28~29日に行われたボウリングの高体連加盟校全国選抜大会・第37回東海北信越高校選手権大会で、小山嵐士(あらし)=具志川1年=が2人チーム戦と個人戦の合計得点の上位16人による決勝トーナメントを勝ち進み、男子個人総合優勝を果たした。県勢男子では10年ぶりとなる。小山は個人戦でも6位だった。男子2人チーム戦で中里隆紅(りゅうく)・津波古蓮組=沖縄工=が3位、銘苅悠介・我那覇怜組=中部商=が6位入賞した。
 レーンコンディションを読み切った小山嵐士(具志川1年)が大舞台で栄冠をつかんだ。ボウリング全国選抜大会の男子個人トーナメント決勝で、「ここまで来たら勝つしかない」と1フレームから6フレームまで連続ストライクで相手をリードした。最後の10フレーム目も三つ全てをストライクで締める文句なしの内容で優勝を果たした。

 ボウリングではレーンのオイルの塗り方によってボールの軌道が影響を受ける。多くの試合が行われると、コンディションが変わることもある。だが小山は他の選手があまり投げないコースをあえて選んで投げ、コンディション変化による影響を最小限にとどめた。

 小学生のころからハンドボールを続けており、体幹も強い。それがボウリングにも生き、フォームの安定性につながった。「投げたいところに投げられた」。決勝では相手に10フレーム目で3本連続ストライクを決められて追い詰められるが、負けじと同じく三つストライクを出し、そのまま振り切った。

 「勝てるとは思っていなかった」とまだ実感が湧かない様子。それでも「いろいろな大会で優勝を狙っていく。来年は国体選手にもなれたらいい」と目標を掲げた。

(砂川博範)

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