メッツのコーエン・オーナー 「トレードで大きな対価を得られた」

史上初めて年俸総額が3億ドルを超え、スター選手を揃えた豪華戦力でワールドシリーズ制覇を狙った今季のメッツだが、開幕から低空飛行が続き、トレード・デッドラインではまさかの売り手に回ることに。マックス・シャーザーとジャスティン・バーランダーの両エースを含む複数の主力を放出することになった。日本時間8月3日、大富豪として知られるスティーブ・コーエン・オーナーがメディア対応を行い、トレード・デッドラインにおける自軍の動きについてコメント。また、来季に向けて競争力のあるチームを再構築することへの意欲を示した。

メッツはシャーザーとのトレードでレンジャーズからルイスアンヘル・アクーニャ(ブレーブスのロナルド・アクーニャJr.の弟)、バーランダーとのトレードでアストロズからドリュー・ギルバートとライアン・クリフォードを獲得。この3人の有望株は「MLBパイプライン」の球団別プロスペクト・ランキングでそれぞれメッツの2位、4位、6位にランクインした。コーエン・オーナーはビリー・エプラーGMと連絡を取り合い、より大きな対価を得るためにシャーザーやバーランダーの残りの契約の大部分を負担することに同意したという。大富豪のコーエン・オーナーだからこそ実現できたトレードと言えそうだ。

コーエン・オーナーはトレード・デッドラインでの自軍の動きについて「トレードのためのトレードをするつもりはなかった。でも、最終的に放出した選手たちの対価として、素晴らしい見返りを得られたと思う。こうなると確信していたわけではないけれどね」とコメント。また、今季のチームの不振の責任をバック・ショウォルター監督に問う声も上がっているが、「バックのせいではない。選手たちの責任だよ」と語り、契約が来季まで残っているショウォルター監督について、続投を明言したわけではないものの、続投させる方針であることを示唆した。

ただ、来季は約3億7500万ドルという今季ほどの年俸総額にはならない見込みだという。「スター選手が必ずしも勝利をもたらすとは限らない。でも、競争力のあるチームを作っていく」とコーエン・オーナー。エプラーGMは来季に向けて競争力のあるチームを再構築することに意欲を見せているが、コーエン・オーナーはそのビジョンに賛同し、必要な補強にはしっかり出資していくつもりのようだ。

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