台風6号 強い勢力で土日に再び沖縄・奄美にかなり接近へ 南西諸島では長丁場の暴風や高波・高潮に厳重警戒

4日(金)午前6時 天気図と雲の様子

 台風6号は強い勢力を保ったまま、再び沖縄や奄美に接近する見込みだ。沖縄や奄美では大荒れの天気が長引くため、暴風や高波、高潮、大雨に厳重な警戒が必要となる。一方、北海道は前線の影響で週末にかけて大雨になるおそれがあり、本州付近は猛烈な暑さが続きそうだ。

ほとんど停滞中の台風6号 沖縄・奄美で影響長引く 

台風6号 予想進路

 大型で強い台風6号は宮古島の北の海上でほとんど停滞しているが、台風は今後、東に進み、5日から6日にかけて沖縄や奄美にかなり接近する見込みだ。その後、台風は日本の南を北よりに進むため、西日本でも台風の影響が拡大するおそれがある。 

[上]4日(金)午後6時 [下]5日(土)午後6時 雨風の予想

 当面は沖縄や奄美で影響が長引くため、週末にかけて暴風や高波、高潮、大雨による土砂災害や河川の増水、氾濫、低地の浸水などに厳重な警戒が必要となる。特に暴風の期間は不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど、安全第一で過ごしてほしい。 

 また、台風周辺の暖かく湿った空気が流れこむ西日本の太平洋側では、南東斜面を中心に雨が降り、雷を伴って激しく降る所がありそうだ。

台風から遠い北海道も大雨

[上]5日(土)午後2時 雨の予想[下]6日(日)正午までの予想降水量

 一方、台風から離れている北海道でも大雨になるおそれがある。原因は南下する前線や暖かく湿った空気で、週末にかけて雨量が多くなる見込みだ。5日にかけて日本海側やオホーツク海側北部を中心に断続的に雷を伴った激しい雨が降り、6日にかけて総降水量が8月の平年の一か月の降水量を超える大雨となるおそれがある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に警戒が必要だ。

本州付近はきょうも猛暑と雷雨

4日(金)予想最高気温

 本州付近は晴れ間のでている所が多く、きょうも各地で厳しい暑さとなっている。すでに北陸では37℃を超えている所があり、午後はさらに気温の上がる所がありそうだ。特に気温が高くなりそうなのは、熊谷(埼玉県)で予想最高気温は39℃。東京都心でも37℃まで上がる予想となっている。できる限り涼しい場所で過ごし、こまめに水分補給を行うなど、万全な熱中症対策が必要となる。

4日(金)夕方 発雷確率と天気分布予想

 また、きょうも内陸部を中心に所々でにわか雨や雷雨があり、局地的には激しく降るおそれがある。山沿いほど雷雲が発達しやすく、天気が急変するおそれがある。山や川のレジャーは特に空模様の変化に気を付けてほしい。道路の冠水や急な川の増水、落雷、竜巻などの突風やひょうに注意が必要だ。黒い雲が近づき、冷たい風が吹くなどのサインがあれば、ただちに丈夫な建物に入って安全確保に努めたい。

(気象予報士・多胡安那)

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