神奈川の最低賃金、41円上げ1112円に 増加幅過去最大 物価上昇、人手不足に対応

神奈川県地方最低賃金専門部会の最終日には採決が行われた=横浜地方法務局

 神奈川地方最低賃金審議会(会長・赤羽淳中央大学教授)は4日、2023年度の県内最低賃金について、現行から41円引き上げて時給1112円に改定するよう神奈川労働局の木塚欽也局長に答申した。前年度比3.83%増で、引き上げ幅は現在の方式となった02年度以降で過去最大。

 エネルギーなどの価格高騰が続く中での引き上げに使用者側の反発もあったが、かつてない消費者物価の上昇、深刻な人手不足に対応する形となった。

 最低賃金を巡っては、審議会、専門部会で計5回の審議を実施。この日の審議では、第三者の立場である公益委員と労働者側の委員の計13人が賛成、使用者側の出席委員1人が反対し、賛成多数で決定した。

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