【MLB】ロイヤルズが7連勝 光る若手たちの成長

写真:ロイヤルズの躍進に貢献するウィット

ロイヤルズの勢いが止まらない。今日から始まったフィリーズとの3連戦に7ー5で勝利し、ついに連勝は現在のリーグで最長の7に達した。

しかもその相手が中地区首位のツインズ、売り手に回ったとはいえいまだ多くのスター選手がそろうメッツと、ロイヤルズからしてみれば完全に格上とも取れる相手からスイープしているのだから驚きだ。

再建中のロイヤルズは今季もここまでメジャーで勝率ワースト2位と厳しい戦いを強いられてきた。ここにきて7連勝を記録して波に乗り出したのは、我慢強く起用されてきた若手たちが結果を出してきたのが大きい。

その筆頭格がスーパースター候補の正ショート、ボビー・ウィット・ジュニアだ。この大型連勝は、このウィットが放った逆転サヨナラ満塁本塁打から始まっている。

ウィットは昨年、弱冠22歳ながら20本塁打30盗塁を記録した逸材だが、今季は開幕から6月の終わりまでOPS.702と低調な出来。しかし、7月以降はOPS1.013と大爆発を見せており、今日のフィリーズ戦では今季20本目の本塁打を放った。

ウィットは今季のルール改訂も受けて昨年より早いペースで30盗塁を記録しており、これで2年連続で20本塁打30盗塁を達成したこととなった。デビューからの2年で20本塁打30盗塁を記録した選手はこのウィットしかいない。

しかも、今年は守備も上達。OAAという守備指標では昨年のー11からV字回復の+12を記録。これはメジャーのショートの中でも2番目に良い数字だ。

良い兆候は、スーパースター候補の覚醒にとどまらない。ロイヤルズの長年のアキレス腱だった、先発投手の育成にも光明が差し出している。

エース候補のブレイディ・シンガーが過去2週間で防御率1.89、その期間でトップのfWAR(総合的な貢献を示す指標)0.8を記録。

さらに先日のアロルディス・チャップマンとのトレードでレンジャーズから獲得したコール・レーガンスもローテ入り。ローテ入り初戦となった2日のメッツ戦では6回8三振無失点の好投で、千賀滉大に投げ勝っている。160キロにも達する4シームに加えて、ロイヤルズ移籍後に習得したという新球種カッターを武器に好投を続けている。

長い低迷に苦しむロイヤルズだが、ついに低迷脱出の兆しを見せているかもしれない。

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