岩手県初の将棋のプロ棋士となった釜石市鵜住居(うのすまい)町出身の小山怜央(れお)四段(30)の合格記念講演会は5日、同市大町の釜石PITで開かれ、市民や将棋ファンらが快挙の喜びに浸った。
来場した約70人を前に、小山四段がこれまでの歩みを紹介。幼少期は「家族で出かけていたのは将棋だけ。小山家にとって特別だった」と一家が団結してサポートしてくれたことを伝えた。
釜石高2年時に経験した東日本大震災にも触れ、「心の支えになったのが将棋。弟や同じ部活の人と指している時間は避難生活を忘れられた」と振り返った。プロになってからは「2勝5敗で正直不本意」と語り、「いつかは活躍するので応援よろしくお願いします。恩返しができるといい」とはにかんだ。