奄美や西日本では、土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫、暴風やうねりを伴った高波に厳重に警戒が必要だ。奄美や九州南部では、引き続き9日夜にかけて、線状降水帯が発生して大雨災害の危険度が急激に高まる可能性がある。

　台風6号は、8日午前4時には奄美市の東にあって、ゆっくりした速さで北北西へ進んでいる。中心の気圧は970ヘクトパスカル、最大風速は30メートル、最大瞬間風速は40メートルで中心から半径200キロ以内では風速25メートル以上の暴風となっている。
　台風はこの後、10日にかけて九州の西の海上を北上する見込み。この台風は、本体の発達した雨雲が中心付近よりもやや離れた所に位置しており、中心からやや離れたところで猛烈な風が吹き、非常に激しい雨が降っている。このため、台風の中心が九州の西の海上を進む場合でも、九州で猛烈な風が吹き、非常に激しい雨が降るおそれがある。また、台風の速度が遅いため、台風の影響が長引くおそれがある。

＜暴風・高波＞

　九州南部・奄美や九州北部では、9日にかけて飛来物によって負傷したり、走行中のトラックが横転するおそれもある猛烈な風が吹いて、うねりを伴った猛烈なしけや大しけとなる所がありそうだ。沖縄と四国では、9日にかけ、大しけとなる所がある見込み。

　不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど暴風に厳重に警戒が必要となる。また、うねりを伴った高波に厳重に警戒が必要だ。

＜大雨・雷・突風＞

　台風本体や周辺の発達した雨雲により、奄美や西日本、東海では雷を伴った猛烈な雨や非常に激しい雨が降り、大雨となる所がありそうだ。線状降水帯が発生した場合は、局地的にさらに雨量が増えるおそれがある。土砂災害、低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に厳重に警戒が必要だ。また、竜巻などの激しい突風や落雷に注意し、発達した積乱雲の近づく兆しがある場合には、建物内に移動するなど、安全確保に努めたい。
　さらに西日本から東日本の太平洋側では、台風周辺の湿った空気が流れ込むため、台風が近づく前から断続的に非常に激しい雨が降る見込み。台風の速度が遅いため、特に南東斜面にあたる地域では、総雨量が8月の平年の月降水量を大きく超える大雨となるおそれがある。

＜高潮＞

　台風の影響で、西日本では潮位が高くなる所がありそうだ。高潮や高潮と重なり合った波浪による浸水に注意が必要となる。