神奈川お盆商戦 ターゲットは? 帰省見据え、夏用のポチ袋、おもちゃ

そごう横浜店7階の横浜ロフトでは、お盆に合わせたアイテムを多数扱う=横浜市西区

 神奈川県内の商業施設や宿泊施設で、お盆商戦が熱を帯びている。新型コロナウイルスの「5類」移行を受け、消費者の動きが活発になることが予想される今夏。各施設は帰省や旅行を見据えて品ぞろえを拡充したり、親子3世代を取り込もうと知恵を絞っている。

◆「夏用」色鮮やか

 「姉の孫に渡すお小遣いを入れるポチ袋を選んでいる。夏らしいものがたくさんあって、見ているだけで楽しい」

 そごう横浜店(横浜市西区)7階「横浜ロフト」。買い物に訪れた同市保土ケ谷区在住の70代女性は、目を細めた。手にしていたのは、紙製品事業などを展開するマルアイ(山梨県)の夏用のポチ袋「お盆玉」。正月の風物詩・お年玉にちなんで同社が付けた造語だ。

 「コロナ禍が落ち着き、お盆の帰省で久々に会う家族にお小遣い袋として買う人も多い」と同店担当者。夏用のポチ袋を扱う企業が増えたことで種類も昨年の1.2倍に増やし、特に人気はスイカや金魚などの色鮮やかな柄。既に販売終了した商品もあるという。

◆懐かしのおもちゃも

 紙風船や竹とんぼといった懐かしのおもちゃの売れ行きも堅調。帰省時に孫と遊ぶ目的で購入するケースも多いといい、「『通常』に近い夏で、改めて楽しみ方を工夫する人もいる」と担当者は話す。

 イオンリテール南関東カンパニー(同市神奈川区)では7月23日時点で玩具の売り上げが前年比2桁増。目立つのがトランプなどのカードゲームやパズルだ。

 新型コロナの5類移行に伴い、外出機会が増加。帰省先や移動中などでも、持ち運びしやすく、かさばらないおもちゃが選ばれる傾向にある。同社は「お盆時期には帰省してきた孫らに購入するため、3世代での来店も増える」と期待を寄せる。

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