「仮面ライダーガッチャード」のキャストが解禁! 主人公・一ノ瀬宝太郎を演じるのは本島純政

テレビ朝日系では、9月3日から特撮ドラマ「仮面ライダーガッチャード」(日曜午前9:00)がスタート。令和ライダー第5作となる本作の制作発表会見が行われ、注目のキャスト陣や主題歌が発表された。

「仮面ライダーガッチャード」は、“カード”と“錬金術”をモチーフに、カードを多彩に操る錬金術師の仮面ライダーの姿を描く。錬金術師がもてる最高の技術を集めて造られた“人工生命体(モンスター)ケミー”が保管されていた“ライドケミーカード”が、カードを飛び出し一斉に解放されてしまう事件をきっかけに、主人公の高校生・一ノ瀬宝太郎に変身ベルト“ガッチャードライバー”を託され、世に放たれたケミーを回収することに。高校の地下に隠された「錬金アカデミー」を舞台に、宝太郎が自分だけの何か=“ガッチャ”を探し求めていく物語だ。

主人公・一ノ瀬宝太郎/仮面ライダーガッチャードを演じるのは、本島純政。「宝太郎は、とても明るくて素直で真面目で、でもちょっとどこか抜けてるような青年。そんな青年が今、夢を探してる途中なんですけど、そこである大事件に巻き込まれて、仮面ライダーになって、どんどん街の人たちを救っていくというストーリーになっていて…すごく面白いです」と作品を紹介し、「演じていても楽しいので、この楽しい気持ちと真剣に役と向き合っているこの気持ち、どっちも大事に忘れることなく、1年間頑張っていきたいと思っています」と力強く意気込みを語った。

出演が決まった時は「もう飛び上がって、『よっしゃあ!』って叫んだのを、今でも覚えていて」と喜びを爆発させたそうで、「その後に、自分の中の不安であったり、『1年間やれるのか?』という責任感が襲いかかってきて。でも撮影が始まった今はもう、毎日が本当楽しくて仕方ないです」と、撮影現場の雰囲気のよさをうかがわせた。

宝太郎のクラスメートで、実は錬金術師の顔を持つ九堂りんねを演じるのは、松本麗世。「一見ツンツンしていて、ルールをしっかり守る厳しい女の子なのですが、心には優しさがあって、実は悩みも抱えています。その悩みは解決するのか、また宝太郎とどのように関わっていくのか、ぜひ楽しみに見ていただきたいです。私も初めてのことばかりで分からないこともたくさんありますが、脚本から大事なことを読み取って、見てくださっている方々に少しでもお伝えできるように精いっぱい頑張ります」とコメント。

そんな松本には「仮面ライダー」作品を通じての家族の思い出があるそう。「子どもの頃から『仮面ライダー』が大好きで。兄の影響で見ていて、実際に『仮面ライダーキバ』と『仮面ライダー電王』のライダーベルトが家にあったので、それで兄とヒーローごっこをして。でもいつも負けていて(笑)。なので、今回『仮面ライダーガッチャード』のオーディションに合格して、『今回は私の勝利!』って自慢しました」と現役高校生らしい、かわいらしいエピソードが飛び出した。

錬金アカデミーの卒業生で、超A級の錬金術師・黒鋼スパナは藤林泰也が演じる。「宝太郎とすごく対局の位置にいて、どちらかというとスパナはすごくクールで。自由というよりも自分のルールがある、そんな役柄なので、自由な宝太郎と出会って、どう感化されていくのか、どう成長していくのか、どう変化していくのかを楽しみに見ていただけたらなと思います」と、宝太郎との関係性に期待を寄せる。

藤林は「仮面ライダー」のオーディションに何度も挑戦しており、やっとの思いで今回役をつかんだことを告白。「本当に自分に合う役と出会えなかったというか、ご縁がなかったんですけど、今回このスパナという役で作品に携われたことををあらためて考えると、やっぱり諦めなくてよかったです」と感慨深げ。さらに、「何回も諦めそうになった時に、助けてくれた親だったり、周りの友達にちょっとでも感謝の気持ちを返せたのかなという気持ちで、今は本当に毎日楽しく撮影させていただいています」と周囲への感謝を言葉にした。

出演が決まった時は、真っ先に母親に報告したそうで、「言った時は信じてくれなくて、何時間か経った後にやっと実感が湧いてきたのか、泣きながら電話をくれて『よかったね、よかったね』と。電話するたびにまだ泣いてくれます。泣き疲れて、げっそりしちゃうんじゃないかな(笑)」と、ほっこりするエピソードを披露。

宝太郎、りんねと同じ錬金術クラスに通う錬金術師・銀杏蓮華に扮(ふん)するのは安倍乙。2人の先輩役にもなるが、「すごく気さくで天真らんまんで、関西弁の明るい頼れるお姉さんキャラになっています。1年間を通して、皆さんにこのキャラクターを愛していただけるように頑張るので、よろしくお願いいたします」と役について触れると、同じく宝太郎、りんねの先輩・鶴原錆丸を演じる富園力也は「すごく人見知りで、内向的な性格なんですけど、しゃべる時は超小声なんです。聞き取れるか皆さんと勝負したいぐらい僕も超小声でしゃべっているんですけど、代わりにこのアイザックっていうAIが、逆にぶっきらぼうな性格で代弁してくれて。ここの掛け合いだったりを楽しみにしていただけるといいかなと思います」と注目ポイントを語った。

宝太郎が通う高校の歴史教師でありながら、錬金アカデミーの教師の顔を持つ謎多き男・ミナトを演じる熊木陸斗は、「自分もずっと憧れていた作品にやっと携われたということもあるので、長年愛してくださっているファンの方と、これから見ていく子どもたちに対して、本当に夢をいっぱい与えられるように頑張りたいなと思っています」と意気込む。ここまでの道のりはかなり長かったようで、「戦隊と『仮面ライダー』のオーディションは、何回も何回も挑戦させていただいてたんですけど、なかなか受かることができなくて。家族も僕が落ち込むので、『ヒーロー』っていうワードが知らない間にNGワードみたいになっていたぐらい、気を使ってくれていたんですけど、今回ありがたいことに役ををいただいて、『受かったよ』と話をしたら、本当に喜んでくれて。自分の方が『これ夢じゃないかな』っって思ったんですけど、逆に家族から『現実なんだよ』みたいなことを教えてもらいました」と明かした。

さらに、意外な人物とのエピソードも。『『暴太郎戦隊ドンブラザーズ』の雉野つよし役の鈴木浩文くんが、僕が落ち込んだりした時に「僕が必ず、30代がまだまだやれるんだぞっていうところを、絶対作品に残してやるから。チャンスが来るの待ってくれ』と言ってくれたことも、すごく心の支えだったので。ひろくん、ありがとうございました!」と、盟友へ感謝の言葉が送られた。

今回の会見には、スペシャルゲストとして、宝太郎の母・一ノ瀬珠美を演じる南野陽子も登場。「かつて私は(フジテレビ系『スケバン刑事II 少女鉄仮面伝説』で)鉄の仮面をかぶったんですけど、今回はそういうこともなく、みんなを温かく見守るお母さんという方で、じっとしていたいなと思います(笑)。すごく現場の雰囲気もいいので、いい作品が出来上がっていっていると思います」と報告して笑いを誘うと、今回の出演については「『え、人間? 悪役?』みたいな感じでした(笑)。たぶんそっち側(悪役)かなとか一瞬よぎったんですけど、お母さんと聞いてアクションはないのかなと、いろいろホッとした部分もあるんですけど、東映の特撮ものが(自身の)最初の作品だったので、いつか『仮面ライダー』とかにも出ることがあるんじゃないかなとずっと思っていて。『来たか』みたいな感じでうれしかったです」と喜びを伝えた。

すでに現場では、本島、松本との共演シーンも撮影しているとのことで、2人には「特撮ものはやっぱりすごく時間もかかるし、台本をパッと読んだだけでは分かりづらくて。『自分が今何をしているのかな? 『どういうふうに出来上がるのかな?』ってモヤモヤと不安になる時があると思うんです。そこはスタッフさんを信じて、ここにいる人全員が自分の味方だとなって取り組んでいけば、きっと出来上がった時に思った以上にいい画になっていると思うので、とにかくみんなを信じて、くじけそうになる瞬間も励まし合ってね、1年間撮影所で過ごしてほしいと思います」と励ました。そんな南野からの言葉に、本島も「今後そういう心配とかが出てくるかなって考えた時に、ちょっと気持ちが楽になりました」と笑顔を見せ、感銘を受けた様子だ。

「仮面ライダー」シリーズで注目されるのは変身ポーズ。「仮面ライダーガッチャード」でもすでに撮影しているそうで、本島も「心臓がバクバクでした。もちろん楽しさもありますけど、前日の夜に緊張で全然寝られなくて(笑)。家に全身鏡があるんですけど、それの前で何度も練習して現場に行ったので、映像では120点の変身ポーズが出ているかなと思います」と自信満々。そんな本島の言葉を受け、急きょ変身ポーズを披露することに。ハリのある声にキレキレの変身ポーズを見せた本島には、会場から惜しみない拍手が送られ、本島本人も「150点です!」と言い切った。

さらに、作品を盛り上げる主題歌も解禁された。担当するのはミクスチャー・ロックバンドのBACK-ON。MCのTEEDAとボーカル・ギターのKENJI03からビデオメッセージが到着し、喜びの声がキャスト陣に送られた。

前作「仮面ライダーギーツ」の主題歌「Trust Last」では作曲・編曲を担当したKENJI03が「まさか、次の『仮面ライダー』作品で僕らに(主題歌が)来るなんて思わなかったので、単純にうれしい気持ちでいっぱいです」と明かし、TEEDAも「僕は小さい頃から『仮面ライダー』を見てきて、息子も『仮面ライダーウィザード』を見ていて、ベルトとかグッズも集めていたので、そういうシリーズの主題歌担当になってすごく光栄です」とコメント。今回の主題歌については「10代の爽やかさ、勢い、そういう要素を詰め込んだパンクロックな楽曲になっています。歌っていてすごく楽しいので、ぜひ皆さんに一緒に歌ってもらえたらなと思います」と視聴者にメッセージを送った。

放送開始が迫る本作だが、本島は「『仮面ライダーガッチャード』という作品は、ストーリー全体が明るくて、どの世代の方にも見ていただきやすいような、そんな作品だと僕は思っています。この『ガッチャード』を見た人が新しい出会いにワクワクしたり、新しい挑戦をすることに恐れず、そういう誰かの背中を押すような作品になってくれたら僕はうれしいなと思っています」と作品に懸ける思いを新たに。会見の最後には「キャストの皆さん、スタッフの皆さん、毎日全力で撮影に取り組んでおります。この全力の熱量は、映像を通じて見ている方にも伝わると思います。『仮面ライダーガッチャード』、1年間よろしくお願いします」と呼び掛け、会見を締めくくった。

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