「はだしのゲン」原画80点 大和で平和訴えるパネル展 死体で埋まる被爆地の様子などリアルに描写

展示されている「はだしのゲン」の原画

 戦争の悲惨さをパネル資料で訴える恒例の平和展が10日、神奈川県大和市大和南の市文化複合施設シリウスで始まった。市・市平和都市推進事業実行委員会の主催で16日まで。

 今回は、広島に投下された原子爆弾で被爆した中沢啓治さんの自伝的漫画「はだしのゲン」の原画(複製)約80点を遺族から借りて展示。1970年代の作品だが、被爆の実相を伝える作品として長く読み継がれている。

 平和に暮らしていたゲン少年の家族が、爆風で倒壊した家の下敷きになって焼け死んでしまう場面のほか、ひどいやけどやけがで幽霊のようにさまよい歩く人々、死体で埋まる被爆地の様子などがリアルに描かれている。

 このほか、米国の水爆実験で被ばくした第五福竜丸を紹介する写真もある。

 入場無料。午前10時~午後6時(16日は同3時)。

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