吉田優利は最難関ホールでバーディ奪取 メジャー初の決勝で目指す「いいとこ取り」

3度目のメジャー挑戦で初の予選通過を決めた吉田優利(撮影/村上航)

◇海外女子メジャー最終戦◇AIG女子オープン(全英女子) 2日目(11日)◇ウォルトンヒースGC (イングランド)◇6881yd(パー72)

アゲンストの風が吹くウォルトンヒースGCの2番パー4(432yd)は、この日13番と並んで最も難度が高いホールだった。平均スコア「4.329」は、最もやさしかった16番(パー5)の「4.322」を上回る。

最難関ホールのバーディで弾みをつけた(撮影/村上航)

16人が出場した日本勢でただ一人バーディを奪ったのが吉田優利。3W→3Wと同じクラブでショットをつなぎ、距離のあるミドルホールで、フィールド全体でも6人しかいない“3”を記録した。「ホントにすごくいいバーディ。ボギーがいっぱい出るようなホールで2打、得したような気持ちで行けました」

続く3番でもバーディを決め、ポイントに挙げていたフロントナインをパープレーで乗り切った。グリーン上は風の強さも考慮してボールの転がりを計算し、「いつもより曲がり幅を多めに読んでいく感じ。日本とはまた違うプレースタイル」。タフなコースと向き合いながら、リーダーボードに映るカットラインの状況にも常に神経を張り巡らせた。「(プレーが)研ぎすまされたと言われれば、そうかもしれないですし、また経験を積めたのかな」と充実感がにじんだ。

貴重なメジャーの週末を無駄にはしない(撮影/村上航)

アマチュア時代の2019年、ことし7月と2度出場した「全米女子オープン」はいずれも予選落ち。初めてメジャーの決勝ラウンドに進んだ。ホッとした気持ちもありつつ、「いきなり日本から海外にポンと来て成績を出すためには、イメージ力だったり、経験値だったり、いろいろな要素が必要だと思っている。もっと吸収しながらベストを尽くして、(その上で)スコアは作っていきたい。両方うまく、いいとこ取りできたら」。残り2日間も、きっと新たな発見がある。(イングランド・サリー/亀山泰宏)

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