20年の時を越え 目の前に思い出 板倉区の旧筒方小 タイムカプセル開封

タイムカプセルに収められていたメッセージなどをテーブルに並べて展示。当時の在校生らが昔を懐かしんだ

板倉区筒方の旧筒方小で11日、タイムカプセルの開封式が行われた。20年前の児童や地域住民が詰め込んだ思い出に触れ、当時に思いをはせた。

旧筒方小は平成15年度末に当時の宮嶋小と統合され閉校。タイムカプセルは閉校記念行事の一つとして、同年8月に行われた。学校行事の写真や当時の在校生19人の手紙、地域住民に募ったメッセージカードなどを漬物桶(おけ)に詰め、グラウンド脇にある日時計の根元に埋設した。

埋設当時から20年後の開封を予定しており、当時の実行委員らが中心となって開封式を企画。6日に重機を使って掘り起こし、中身を整理。体育館に並べて11日の開封式を迎えた。

児童が書いた手紙は「未来の自分は何をしていますか」「ケーキ屋さんになっていますか」など未来の自分に宛てたメッセージや、当時の身長や体重などが記されていた。住民たちのカードには家族構成や自宅周りの様子、閉校への思いなどが多く書き込まれていた。

開封式は自由参加で行われ、開始時刻の午後2時には約30人が参集。当時の在校生や教員らも訪れた。閉校前に撮影されたビデオ映像の上映も行われ、映った児童の名前を挙げながら懐かしんだ。

当時3年生だった鈴木朋美さん(28)は「いろいろな思い出がテーブルに広がっていた。きれいに残っていて感動」、新井夏稀さん(29)は「とても懐かしい気持ち。久しぶりに小学校に来られてうれしかった」とそれぞれ話していた。

タイムカプセルは日時計(右)の近くに埋設。埋設から20年後に開封することが彫り込まれていた

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