花巻東16安打、主導権渡さず 夏の甲子園、10年ぶり8強

花巻東-智弁学園 3回表花巻東1死一、二塁、千葉が左中間に適時二塁打を放ち、3-1とする。捕手高良=甲子園

 【大阪支社】全国高校野球選手権大会第11日は17日、甲子園球場で3回戦が行われ、本県代表の花巻東(4年ぶり11度目)が智弁学園(奈良、2年ぶり21度目)に5-2で勝ち、10年ぶりに8強入りした。県勢の準々決勝進出は2017年大会の盛岡大付以来、6年ぶり。

 花巻東は大会12日の19日、仙台育英(2年連続30度目)と準々決勝の第4試合(午後3時45分開始予定)で対戦する。

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 これが突き詰めた攻撃力だ。花巻東は中軸の長打など計16安打を放ち、強豪・智弁学園(奈良)を破って8強に進んだ。校歌を歌い終え、アルプススタンドにあいさつした選手たちは「見たか」「やってやったぞ」と喜びを爆発させた。

 序盤の攻勢で流れをつかんだ。初回、先頭の久慈颯大(3年)が「自分の1打席目が試合の流れを大きく左右する。絶対に出塁したかった」と中前打で出塁。3番佐々木麟太郎(3年)は左前打、4番北條慎治(3年)は四球で続き、1死満塁と攻め立てた。

 打席には頼れるキャプテン千葉柚樹(3年)。カウント2-2からの5球目。内角に沈むように入ってくる球をぎりぎりまで引きつけ、腕をたたんで押し込んだ。捉えた打球は高い弾道で左翼手の頭を越え、先制の2点二塁打となった。三回1死一、二塁でも千葉主将が左中間へ適時二塁打を放ち、長打で得点した。

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