天の川もうっすら見えた 丹沢の山小屋で星空観察会

夏の丹沢の夜空に浮かぶ無数の星=19日夜、丹沢表尾根

 丹沢表尾根上の山小屋「木ノ又小屋」(神奈川県秦野市)で19日夜、星空の観察会が開かれた。旧暦の七夕(今年は22日)に合わせた初の企画で、宿泊客やスタッフがデッキの上に寝転びながら、夏の丹沢の夜空を眺めた。

 すっかり日も沈んだ午後9時過ぎ、直前までかかっていた雲が抜けて無数の星が現れた。解説は星景写真が趣味の同小屋スタッフの豊田英文さん(49)=鎌倉市=が担当、夏の大三角やうっすら見える天の川などを紹介していった。参加者は市街地とは違った輝きを見せる星空を満喫していた。

 参加した寒川町の沼倉彩夏さん(38)は「街の光の反射もあると思ったが、きれいに見えた。曇っていても、見えるまで待つ時間もいい」と笑顔だった。

 今後の観察会は、26日と旧暦8月15日の「中秋」近くで開催予定。天気が相手の難しい企画も、手応えを感じたという豊田さん。「日帰り登山が多い丹沢だが、実は夜も楽しめる。星空観察をきっかけに、周辺の山小屋活性化にもつながれば」と話した。

 観察会の問い合わせは、同小屋フェイスブックから。

© 株式会社神奈川新聞社