防災意識高める震災学習ツアー 静岡の高校生、釜石高生と交流

防災かるたで静岡県の高校生と交流する釜石高の生徒ら

 静岡県の高校生が東日本大震災について学ぶ東北スタディツアーは22、23の両日、本県沿岸部で行われた。参加者は震災伝承に取り組む同年代との交流などを通じ、今後想定される南海トラフ巨大地震に向けて防災意識を高めた。

 静岡県ボランティア協会が主催し、15校から23人が参加。22日は三陸鉄道の震災学習列車に乗り、宮古市のたろう観光ホテルなどを見学した。釜石高では震災伝承グループ「夢団(ゆめだん)~未来へつなげるONE TEAM~」と交流。防災かるたやすごろくで打ち解けると、内陸部に住む人たちの津波防災意識の啓発方法などを議論した。

 震災の記憶や実体験のない子どもへの伝承について、同校2年の佐々有寿(ありす)さんは「想像できないことを実感してもらうのは難しい。小さい子どもには、楽しい遊びと防災を結びつけて覚えてもらうのが効果的」と助言した。

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