©Yasuhito Shibuya 2023
大人の男が身に着けるアイテムを選ぶとき、心掛けたいことがひとつあるとするなら、どこか華やかで、ラグジュアリーな風格が備わったものを選ぶことかもしれない。それがスタイルの大きなアクセントになるからだ。「タフネス」が求められるダイバーズウォッチでは難しい場合もあるけれど、今夏この“常識”を覆す新作がタグ・ホイヤーから登場した。
創業から160年以上の歴史を持つタグ・ホイヤーは、今も広く使われている機械式クロノグラフの基本機構「振動ピニオン」を発明した“クロノグラフの名門”だ。そしてもうひとつの“看板”がダイバーズウォッチである。1978年に最初のモデル「1000シリーズ」が誕生、1982年にはその上級モデルとなる「2000シリーズ」、そして1983年には超ハイスペックのプロダイバーモデル「プロフェッショナル 1000」をリリースした。
今春開催されたスイスの時計フェア「ウォッチズ＆ワンダーズ ジュネーブ 2023」のタグ・ホイヤーブース。最大の話題は誕生60周年を迎えた「タグ・ホイヤー カレラ」だったが、隠れた注目作が「アクアレーサー プロフェッショナル200」だ
他ブランドにはないタグ・ホイヤーのダイバーズウォッチの魅力は、薄型でスタイリッシュ、日常で着けるスポーツウォッチとして、またファッションアイテムとして楽しめるところだろう。無骨一辺になりがちなダイバーズに洗練されたデザインコードを導入したことで、クロノグラフ以上に幅広い人々から支持を得た。その人気は40年以上を経た今も変わらない。
今回紹介する「アクアレーサー プロフェッショナル 200 スティール＆ゴールド」は、2004年にリリースされたダイバーズウォッチコレクション「アクアレーサー」の最新モデル。2022年1月に発表された「アクアレーサー プロフェッショナル 200」をベースに、ゴールド素材をあしらったモデルだ。
「アクアレーサー プロフェッショナル 200 スティール＆ゴールド」は、メンズに加えて直径30㎜ケースのレディスモデル（左上）がある。インデックスには1.4mm径のVSダイヤモンドが11個（約0.107カラット）セッティングされている
2021年秋に発売した現行の「アクアレーサー プロフェッショナル 300」と同様、ねじ込み式リュウズ、逆回転防止ベゼル、サファイアクリスタル風防、二重安全ロック式クラスプ、水中などの暗い場所でも確実に時刻が読み取れる蓄光塗料を使った針とインデックスを備え、ケースのディテールにはファセットカットを活かすなど、1000・2000シリーズのDNAをしっかりと継承した。さらにこの新作には、ダイバーズウォッチのトレンドをリードしてきたタグ・ホイヤーらしい“新しい挑戦”も織り込まれた。
具体的には、逆回転防止ベゼルのインサートとリュウズにソリッドゴールドを使用。針とインデックスを同じゴールドカラーで統一し、スモーキーなダーク系のダイヤルと組み合わせた。スティール＆ゴールドモデルは、ケースやブレスレットの一部にゴールドを使うのが一般的だが、今回は大胆にアクセントとして採用した。その結果、これまでにないラグジュアリーで、プレミアム感のあるダイバーズウォッチが誕生した。
ソリッドゴールドのねじ込み式リュウズは、タグ・ホイヤーのブランドロゴのモチーフ入り
カラーは「イエローゴールド×ブルー」と「ローズゴールド×ブラウン」の2種類で、どちらも大人の男にふさわしい色気のあるスポーツウォッチとしても楽しめるラインアップだ。1978年の誕生以来、卓越したファッション性で世界をリードしてきたタグ・ホイヤーの画期的なモデルとして見逃せない一本だ。
TAG HEUER ／ タグ・ホイヤー
アクアレーサー プロフェッショナル 200 スティール＆ゴールド メンズ 各63万8000円（税込） レディス 各58万8500円（税込）
SPEC
- ケース径：40 ㎜
- 自動巻き、SSケース、ラバーストラップ、200m防水
- 03-5635-7030
Text : Yasuhito Shibuya
