「除雪の達人」技術競う 安塚区で選手権 絶妙な技に歓声

上越地域初の大会には7チーム14人が出場。長年の経験や技術を生かして、次々に難易度の高い競技をクリアした

県や国、建設業など除雪関連団体による「ニイガタ除雪の達人選手権」が26日、安塚区須川のキューピットバレイスキー場で開かれた。上越市の国、県、市道や高速道路の除雪車オペレーター7チーム14人が出場し、除雪技術を競った。同実行委員会主催。

高齢化や人手不足が課題となっている除雪車オペレーターについて、仕事を知ってもらい担い手の確保や、技術者のモチベーション向上につなげようと、年に1度、県内で開かれている。上越地域では初めて。例年11月だが、同日の「山のうえ真夏の雪まつり」に合わせて日程を組み、地元の雪室に保管されていた雪を使用し、競技を行った。

競技は狭いクランクを走行したり、ブレードの先端で雪だるまの帽子のみを落とすなどのA種目、S字コースを雪を運びながら走行したりするB種目で実施。直接見えない部分をぶつけたりこすったりせず、車庫入れは5センチ以下の誤差など、長年の経験や技術を生かして次々に種目をクリアする選手たちに、驚きの声や歓声が上がった。

A種目は斉藤恭平さん(日立ZW同好会、県)、B種目は市川幹雄さん(国道18号除雪隊、北陸地方整備局)、団体の部は日立ZW同好会がそれぞれ優勝。同会の池田悟さんは「個人としてはまだまだ。少しでも雪を残さず、やっていきたい」と語った。団体とA種目で優勝した斉藤さんは「結果で自信がついたので、今冬の除雪でも力を尽くしたい」と今後を見据えた。

実行委員長で県土木部道路管理課の小山明生課長は「若者、ベテランともかなりうまい」と評価。「競技会を通じて、冬の生活を支える皆さんの素晴らしさ、仕事の必要性を感じてもらえたら」と願った。

© 株式会社上越タイムス社