お菓子でおもてなし 今田美奈子さん40年展

 欧州の伝統菓子を通して歴史や文化を紹介してきた今田美奈子さんの活動40周年を記念した「お菓子とテーブルアート 華麗なる薔薇(ばら)のおもてなし」展が21日、横浜高島屋ギャラリーで始まった。神奈川新聞社などの主催。30日まで。

 今田さんは1935年、東京生まれ。少女時代を湯河原町で過ごし、箱根町の函嶺白百合学園に通った。36歳でスイスの国立製菓学校へ入学し、欧州の伝統菓子を学んだ。現在は食卓芸術サロンを主宰し、菓子作りだけでなくライフスタイルの提案も行っている。

 会場では、シュガーペーストの生地で作った装飾的なケーキや名窯の器によるテーブルセッティングを紹介。いばら姫などの童話の世界や、貴婦人のお茶会をイメージしたテーブルには、バラがあしらわれ華やかさを演出している。

 歌舞伎役者の中村橋之助さんが八代目中村芝翫を襲名するお祝いのケーキは、合計50カラットのダイヤモンドで飾られている。橋之助さんの妻、三田寛子さんが同サロンの卒業生というゆかりで作られた。

 今田さんは「甘味で癒やされることは、心のおもてなしにつながる。テーブルセッティングやマナーを含め、総合的な人間ドラマとしてお菓子を楽しんでいただきたい」と話した。

 入場料は一般800円、高校・大学生600円。問い合わせは横浜高島屋電話045(311)5111。

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