【データで見える最強選手⑫】巧みなバットコントロールで打球を放つベテラン

現代のベースボールを語るうえで欠かせないのがデータ。膨大なデータを使えば、あらゆる事実が見えてくる。首位打者や本塁打王のタイトル獲得経験はないものの、長きにわたり第一線で活躍しているドジャースのフレディ・フリーマン。メジャー14年目のベテランは最適なポイントでバットに当てるテクニックを持っている。

STATCASTでは、打球速度95マイル(約152.9キロ)以上、打球角度が8度から32度の打球をスイートスポット(sweet spot)で捉えたと定義し、その割合をSwSp%でランキングにしている。そして、今季のメジャーリーグでトップを走る48.2%の数値を残しているのがドジャースのフレディ・フリーマンだ。

フリーマンは現在、打率.341でリーグ2位、出塁率.417は同1位と好成績を残している。これまで打率や本塁打のタイトル獲得経験こそないものの、13年間にわたってメジャーリーグの第一線で活躍し、2020年にはナ・リーグMVPにも輝いている。それを支えるのが、最適なポイントでボールを捉える、巧みなバットコントロールだ。

今季は打率や出塁率でも好成績を残しているが、その真骨頂はコンパクトなスイングから強烈な打球を飛ばして記録する二塁打。フリーマンは今季のメジャーリーグで唯一、50本以上の二塁打を記録している。

通算の二塁打464本は現役選手では2位。通算打率.301は同3位。日本時間6月26日には現役6人目の通算2000本安打も達成した。

このSwSp%でフリーマンは過去に、2位に4回、5位に1回輝いている。ちなみに、STATCASTが測定を開始した2015年はフリーマンが2位で、1位には今季も3位に名を連ねるブランドン・ベルトがランクインしていた。ジャイアンツからのFAで今季からブルージェイズに移籍したベルトもメジャー13年目のベテランだが、フリーマンと同様に、巧みなバットコントロールは今も健在である。

2人のベテランが見せる芸術的なバッティング。そのいぶし銀の技にぜひ今後も注目してほしい。

The post 【データで見える最強選手⑫】巧みなバットコントロールで打球を放つベテラン first appeared on MLB.JP.

© MLB Advanced Media, LP.