日本は天王山に敗れる、W杯 NBA9人の強敵に屈す

日本―オーストラリア 第2クオーター、攻め込む渡辺=沖縄アリーナ

 日本は勝者が2次リーグに進むオーストラリアとの天王山に敗れた。東京五輪銅メダルの強豪は、得点力のある司令塔ミルズ(ホークス)ら米プロNBA選手9人を擁するタレント集団。過去の対戦成績は1勝8敗の難敵に「個々の戦いになると厳しい」(河村)と、長期の強化合宿で磨いた組織力で立ち向かったが、番狂わせはならなかった。

 ホーバス監督は「逆境を乗り越えるには厳しい練習をするしかない」という指導哲学を持つ。チームはBリーグのシーズン終了後、6月からの合宿で猛練習を重ねてきた。合流は7月末となった渡辺(サンズ)が、その強度と真剣さに「(過去の)日本は練習が緩いと感じていたが、今は心配する必要が一切ない」と感じたほどだ。

 チームは27日に格上フィンランドを撃破。磨いてきた3点シュート多投の戦術としつこい守備に自信を深めた。監督は前夜の練習で「29日の試合を勝ってこそ『ショック・ザ・ワールド(世界を驚かす)』だ」と選手を鼓舞したが、前身の1967年世界選手権以来の同一大会2勝目はお預けとなった。(桑原)

© 一般社団法人共同通信社