9月最初の週末は台風11号が強い勢力で沖縄地方に接近する。先島諸島を中心に荒れた天気となり、暴風や高波などに厳重な警戒が必要だ。一方、本州付近は厳しい残暑が続く見込みで、35℃以上の猛暑日になる所もある見込み。また、土曜日は前線が通過する北日本で激しい雨や雷雨になる所があり、日曜日には台風12号の間接的な影響で不安定な空模様となりそうだ。
強い台風11号が沖縄直撃
強い台風11号はきょうの正午には沖縄の南にあって、1時間に15キロの速度で西北西に進んでいる。台風は今後も北上を続け、あす2日(土)から3日(日)にかけて、沖縄の先島諸島にかなり接近する見込みだ。
先島諸島では土日は一部の電柱が倒壊したり、建物の一部が広範囲に飛散するおそれもある猛烈な風が吹くため、暴風の期間は不要不急の外出を控え、屋内では窓から離れるなど対策が必要だ。沿岸の海域ではうねりを伴い大しけとなり、沖縄本島地方でもあすから大しけとなる見通し。暴風や高波に厳重な警戒が必要となる。
また、台風に伴うまとまった雨雲がかかるため、あすは先島諸島の多い所で1時間に30ミリの激しい雨が降ることが予想される。台風の進路等によっては3日にかけて警報級の大雨となるおそれがあるため、土砂災害や低い土地の浸水、河川の増水や氾濫に十分な注意が必要だ。
暑さの出口はまだまだ先
一方、本州付近はまだ暑さが収まらず、この土日も厳しい残暑となりそうだ。あすも晴れる所を中心に最高気温が35℃以上の猛暑日となる見通し。3日もあまり気温に大きな変化はなく、札幌でも30℃まで上がる見込みだ。9月になっても真夏の延長戦のような暑さが続いている。しばらくは全国的に平年を上回る気温が予想されているため、体調管理にはくれぐれも気を付けたい。
天気は変わりやすい
あすは前線が通過するため、東北北部など北日本で雨が降りやすく、雷を伴う所もありそうだ。局地的には激しく降るおそれがあり、落雷や突風などに注意が必要だ。西日本や東日本でも所々にわか雨の可能性があるが、範囲は狭い見込み。
一方、3日(日)はもう少し雨の範囲が広がりそうだ。南の海上を北上している台風12号周辺の湿った空気の影響で、大気の状態が不安定になることが予想される。西日本や東日本を中心に、晴れていても急な雨や雷雨に注意が必要だ。
(気象予報士・多胡安那)