移籍が実現しなかった田中碧「日本では英雄、デュッセルドルフでは問題児」と現地報道…クラブ幹部は冬の移籍を示唆

[写真:Getty Images]

フォルトゥナ・デュッセルドルフの日本代表MF田中碧だが、ドイツメディアから厳しい目を向けられている。

日本代表として9月の欧州遠征で復帰した田中。カタール・ワールドカップ(W杯)では、“三笘の1ミリ"としても世界中で話題となったスペイン代表戦でゴールを決めるなど、日本のベスト16入りの立役者の1人となった。

その田中は今夏のステップアップを目指し、多くのクラブが関心を寄せることに。移籍市場の最終盤ではリバプールへと電撃移籍した日本代表MF遠藤航の代役としてシュツットガルトも狙っているとされていた。

その他にもフランクフルトなどドイツ国内クラブや、フルアム、リーズ・ユナイテッドなどドイツ以外からも関心が寄せられた中、移籍は叶わずに残留することとなった。

ドイツ『ビルト』はその田中に対し、「日本では英雄、デュッセルドルフではただの問題児!」と題して報道。移籍ができなかった理由は、デュッセルドルフが設定した移籍金。「フォルトゥナの罠にハマったタナカ」として、2025年まで契約が残る田中に対して300万ユーロ(約4億8000万円)以上を求めた結果、支払うクラブが出て来なかったと報じている。

昨今の移籍市場を見れば、決して高くはないと思われる金額だが、昨シーズン終盤はヒザの負傷によりプレーできず。それも影響したのか、移籍金を出し渋るクラブも多く、またデュッセルドルフでも公式戦60試合で2ゴール4アシストと目に見える結果に乏しいことも理由とされてきた。

そんな中『ビルト』はスポーツ・ディレクター(SD)のクラウス・アロフス氏のコメントを伝え、移籍をさせたくないわけではないとした。

「我々は必ずしもアオを追い出したいわけではない。変わりたいというのが彼の願いだった」

「また、一流のサッカーをプレーし、代表チームでの地位を確保することも目的だ。ただ、それはどうしたって実現はできなかった」

「ただ、彼が仕事を続けることを止めるべきではない。冬になればわかる。それまでの間に彼は自分自身を推薦できるようにならなければいけない」

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