新幹線の即日輸配送を実証 CBcloud JR九州 JR九州商事 速達利便性と効率化に貢献

新幹線や在来線特急を活用した荷物輸送が加速化している昨今、CBcloud(本社=東京都千代田区、松本隆一社長)、九州旅客鉄道(本社=福岡市、古宮洋二社長)、JR九州商事(本社=福岡市、関信介社長)の3社は12日、九州新幹線荷物輸送サービス「はやっ!便」に輸送プラットフォーム「PickGo」を連携させ、2つの新サービスのトライアルを開始した。鉄道の定時速達性のリットを最大限に活かしたサービスの提供に加え、初駅までの集荷と着駅からの配送の付加価値を付けたラストワンマイル配送のプロセスを連携させる。

これまで、JR九州が提供してきた新幹線荷物輸送は、発着駅での持ち込みと受け取りの負担が大きな課題となっていた。
 今回のトライアルでは、発駅までと着駅からの輸配送を連携した「はやっ!便プラス」と緊急輸送に列車を指定できる「ウルトラはやっ!便」の2つのサービスを設定。
 「はやっ!便」は、PickGoによる駅までの集荷、駅からの配送を担い、福岡地区⇔熊本地
区、福岡地区⇔鹿児島地区で1個3000円(税抜)。一方、「ウルトラはやっ!便」は、博多駅⇔熊本駅、博多駅⇔鹿児島中央駅で配送区間を設定し。緊急輸送の必要な荷物を依頼した時点で、輸送可能な新幹線を手配し、届けるサービスで、1個1万円(税抜)とした。同輸配送サービスは法人限定で、JR九州商事との契約により利用が可能となる。
 物流の2024年問題における時間外労働の上限規制により、運転者不足が深刻化する現状に対し、荷主は輸送を断られる、物流コスト増など、輸送困難が予想される。幹線輸送を新幹線輸送に切り替えることで、輸送効率化と運転者への負担軽減に貢献することが狙い。
 鉄道の定時速達性と柔軟な配送を活用することで、多様化するニーズに応え生産性の向上に努め、持続的な物流を実現していく新たな仕組みが確立されていく。

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