違いは選手層の厚さ!自民党・長島昭久衆院議員が語る自民と民主の実情とは?選挙ドットコムちゃんねるまとめ

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2023年9月6日に公開された動画ではゲストに自由民主党衆院議員の長島昭久氏をお招きし、自民党と民主党の違いや改憲に向けた動きについて語っていただきました。

野党が政権を奪取するにはどうすれば?

【このトピックのポイント】
・二階氏は「来るもの拒まず去る者追わず」野党議員から頼られることも
・自民党は閣僚になる仕組みが確立されており、今の野党が政権を担うことは困難か
・総裁任期中の改憲には論点を絞った改正案の取りまとめと岸田首相の指示出しが必要

長島氏のプロフィールは以下の通りです。

タレントの石原良純氏と小学校からの同級生だった縁で、石原伸晃氏の公設秘書となった長島氏。その後の1993年の衆院選では伊藤達也氏に誘われたものの、出馬の覚悟が決まらず渡米します。

帰国後、民主党から声がかかり二大政党制の政権交代可能なシステムの構築を目指し2000年の衆院補選に出馬しますが惨敗。2003年の衆院選で初当選し、7回の当選を重ねています。

今回は以下の質問からいくつかピックアップして長島氏に回答していただきました。

二階さんってどんな人?

二階派に所属する長島氏は、二階俊博氏の人柄について「来るもの拒まず去る者追わず」と表現。懐が深く寛容な人物であると語りました。

長島氏が二階派に入ったのは、東京18区の前任者であった土屋正忠氏が二階派だったことがきっかけでした。それまでほとんど接点のなかった二階氏でしたが、「自分の懐に入れば可愛がってくれる」と長島氏。

食事を共にするのはもちろん、場を和ませたかと思えば政策的に鋭い発言をすることもあり、「人たらしというか、(中略)人間的な魅力はありますよね」とコメントしました。

また、二階氏は派閥や党内だけでなく、永田町全体に広く人脈を築いていることでも知られています。長島氏によると、野党議員でも二階氏を頼ってくることがあり、二階氏も自然にそれを受け入れているとのことです。

さらに、安倍政権が長期政権になったのは、二階氏が幹事長として支え切ったからだと長島氏は語ります。二階氏自身も歴代最長の在任期間を記録しています。

MC鈴木邦和「でも、二階さんももともと自民党じゃないですよね?」

長島氏「だから自民党でない人、あるいは自民党から出て戻った人たちの気持ちもよくわかるところがあるんじゃないかな」

自民党はやっぱり他の党と違う?

2000年に民主党から出馬し、野田政権時代は総理補佐官や副大臣を歴任した長島氏。民進党離党後は希望の党を設立するなど、2019年に自民党入りするまで複数の政党を渡り歩いてきました。

MC鈴木「自民党は民主党時代の政権とは違うなという印象ですか?」

長島氏「それは全然違いますよ」

長島氏は民主党政権について、劇的な政権交代を果たしたゆえに軋轢が生まれ、大混乱に陥ったと振り返ります。それに対して自民党には官僚組織とかみ合った党内のキャリアパスシステムが確立しているとのこと。

新人議員が学び、得意分野を確立して閣僚になるまでの道筋や環境が党内で整っているようです。

また、長島氏は自民党に入って感じたこととして「選手層がものすごく厚い」とコメント。

最先端の政策分野で活躍できる人材が揃っているとし、選挙ドットコムちゃんねるにも当選3回くらいまでの活躍している若手議員をゲストに呼ぶことを提案しました。

ただ、長島氏の話を勘案すると、今後野党が政権を担うことは難しいように思われます。その点について問うと、2009年の民主党政権が3年で終わることなく10年から20年続いていれば、今の自民党のような仕組みを作ることができたと長島氏。

今の日本で二大政党制が定着した国のような政権交代は困難とし、麻生太郎氏が提案する自民党内での疑似的な政権交代の必要性に言及しました。

MC鈴木「多党制であれば政権運営能力は培われたりするのでしょうか?」

MC鈴木の問いに対し、長島氏は福田政権と小沢一郎氏の民主党による連立構想に言及。小沢氏には連立によって、行政能力の観点で民主党の人材を育てる意図があったとのことです。

一方で、現在の小沢氏が連立ではなく野党共闘に腐心していることを疑問に感じているようで、長島氏は「(選挙ドットコムちゃんねるに小沢氏を)呼んでくださいよ!」とコメントし笑いを誘いました。

憲法改正を実現するには?

岸田首相は6月末の発言で総裁任期中の憲法改正に言及。それを実現するためには、秋の臨時国会で憲法改正案をまとめる必要があると言われています。

自民・公明のほか、維新と国民も改憲に前向きな姿勢であるため、改憲案の発議は可能であると長島氏。ただ、各党が改憲によって盛り込みたい内容はほとんど一致していません。

数少ない一致点が緊急事態条項で、災害や戦争など選挙が実施できない状況になったときに国会議員の任期を延長するというものです。

長島氏は、岸田首相が総裁任期中の改憲を考えているのであれば「そういう方向で取りまとめろと(憲法審査会に)指示を出されるのがいいと思う」とコメントしました。

動画本編はこちら!

長島氏の政党遍歴を振り返る!希望の党が解散した真の理由とは?

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