ALPS処理水放出で李強中国首相に総理説明

 岸田文雄総理は6日、ASEAN(東南アジア諸国連合)+3の会合で、東京電力福島第一原発事故で増え続ける放射性物質による汚染のALPS処理水海洋放出について(1)国際基準にのっとった対応をしていること(2)モニタリングにおいても透明性を確保して公表していること(3)IAEA(国際原子力機関)の関与を得て信頼性を確保していることなど「日本の基本的な立場を丁寧に説明した」と記者団に語った。

 そのうえで海洋放出に伴う中国の対応についても言及し「日本の水産物に対する全面的な一時停止は突出した対応で、科学的な見地に基づいて行動することや正確な情報提供を行うことの重要性について改めて指摘した」と述べた。

 会合の会議が始まる前に岸田総理は中国の李強首相(国務院総理)との立ち話でも、日本の立場を説明したとした。ただ、季強首相の反応などに関しては「外交のやり取りでありますので、私から申し上げることは控えなければならないと思っている」として、禁輸の即時解禁なども求めたとみられるものの、その反応に関しては語らなかった。(編集担当:森高龍二)

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