元自民・秋本衆院議員を受託収賄容疑で逮捕

 洋上風力発電事業を巡り受託収賄容疑で東京地検特捜部に7日、秋本真利衆院議員(比例南関東)が逮捕されたのを受け、同日午後の記者会見で松野博一官房長官は「一般論」と前置きしたうえで「国民に不信を持たれることのないよう、一人ひとりが責任を自覚し、常に襟を正す必要がある」と収賄容疑で国会議員が逮捕されるたびに繰り返すお決まりのフレーズを繰り返した。秋本氏はこの問題表面化の際、自民党を離党している。

 与党・公明党の山口那津男代表は「由々しき事態」とコメント。「被疑内容が事実なら、健全な政治プロセスや再生可能エネルギー行政への信頼を根本から揺るがしかねない事件だ」と批判し、強い懸念を示した。

 日本共産党の宮本徹参院議員は小池晃書記局長と池袋で街頭演説し「国会議員の質問権を使って特定業者に便宜を図るなどもってのほか、恥を知れ。国会議員の資格なし。自民党、岸田総理の責任も重大。何でも利権にする自民党政治は終わりにしよう」と訴えたことを「X」で同日発信した。

 宮本氏は「受託収賄ということであれば、なんでも利権にしてしまう自民党政治の体質。再エネ・省エネの推進は人類的な喫緊の課題ですが、自民党ではまともな再エネはすすまない」と懸念した。

 秋本議員の受託収賄容疑について東京地検特捜部によると2019年2月~22年2月にかけて数回、再エネ海域利用法に基づく洋上風力発電事業を巡り「日本風力開発」前社長・塚脇正幸氏から依頼を受け、19年3月~23年6月に国会質問に対する謝礼などとして塚脇氏から計約6146万円を受け取った疑いがある。秋本議員は弁護士を通し「国会質問の謝礼に賄賂を受けた事実はない」と容疑を否定するコメントを出している。(編集担当:森高龍二)

洋上風力発電事業を巡り受託収賄容疑で東京地検特捜部に7日、秋本真利衆院議員(比例南関東)が逮捕された

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