「魚のプロ」が横浜の小学校で出前授業 取引の現場を実演

ハンドサインで競り取引を体験する児童ら=8日、横浜市立中川西小学校

 地元の魚をたくさん食べてもらいたい─。県内の「魚のプロ」による「いちば食育出前授業」が8日、横浜市都筑区の市立中川西小学校で開かれた。同市中央卸売市場で働く水産卸、仲卸業者が講師を務め、5年生91人と保護者約20人に日頃口にする魚の特徴や市場取引の流れを教えた。新型コロナウイルスの影響で4年ぶりの開催となった。

 仲卸業を営む村松享さんと卸売業者の篠崎邦彦さんが、魚の価格や数量を直接交渉する相対取引の現場を実演した。村松さんが「相手の心を読みながら値段を決めていく」と説明すると、児童らは真剣なまなざしで耳を傾けていた。

 県内で取れたマダイやトビウオなど13種類の魚を手で触り、「わあ魚だ」「すごい」などの声が上がった。ノリが採れる時期や場所に関するクイズにも挑戦し、土産には味付けノリが配られた。

 児童(10)が「地球温暖化が進めば今まで食べられた魚が食べられなくなる」と口にすると、別の児童(10)は「魚が自分に届くまでいろんな人が関わっていると知ったので、残さず食べるようにしたい」と話していた。

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