きょう15日(金)も厳しい残暑と天気の急変に注意が必要となる。晴れている所でも急に雨雲が発生し、激しい雨や雷雨になる所がありそうだ。場所によっては、道路が一気に冠水するような雨の降り方になるおそれもあるため、土砂災害や河川の増水、氾濫、低地の浸水、落雷や突風、ひょうなどに注意が必要だ。特に九州北部では少しの雨でも土砂災害の危険度が高くなるおそれがあり、厳重な警戒が必要となる。
大気不安定で油断できない天気 急な雷雨に注意
停滞する秋雨前線や湿った空気の影響で不安定な天気が続く。けさは北陸や山陰、九州北部など日本海側を中心に雨雲がかかっているが、日中はあちらこちらで、にわか雨や雷雨がありそうだ。特に昼過ぎから夕方にかけては東日本や西日本で発雷確率が高く、日本海側、太平洋側問わず、天気が急変するおそれがある。山沿いほど雨雲が発生しやすいが、平野部でも急な雨や雷雨に注意が必要だ。
局地的には1時間に30ミリ以上の激しい雨や、50ミリ以上の非常に激しい雨が降るおそれもある。1時間に50ミリ以上の雨が降ると、多くの道路は冠水し、辺りは水しぶきで白っぽく、視界が悪くなってくる。晴れていても、このような状況になることが予想されるため、空模様の変化に気を付けたい。空が暗くなって急に冷たい風が吹くなど、天気急変のサインがあれば、ただちに安全な建物に入り、落雷や突風、ひょう、土砂災害や河川の増水、氾濫、低地の浸水などに注意が必要だ。
九州ではこれまでの大雨で地盤の緩んでいる所があり、少しの雨でも土砂災害の危険度が高まるおそれがある。特に九州北部では朝まで土砂災害に厳重な警戒が必要となる。
きょうも各地で30℃超え 来週の後半には秋らしく
きょうも気温は全国的に平年を上回り、厳しい残暑が続きそうだ。東北から沖縄にかけて広く30℃を超える予想で、内陸部では35℃近くまで上がる所もある見込み。9月中旬とは思えない暑さが続いているため、引き続き、熱中症に注意が必要となる。
ただ、この残暑にもようやく終わりが見えつつある。東京では来週の水曜日までは30℃以上の真夏日が続くが、その後は気温が下がってくる見通し。最高気温でも20℃台に落ち着き、朝晩は涼しさを感じられるようになりそうだ。ちなみに「涼し」は夏の季語で、秋の初めに感じる涼気は「新涼」。
(気象予報士・多胡安那)