EV車で非常時の電気を 自動車販売店で防災イベント

災害などで停電が発生した場合に住宅と車をつないで電気を供給するシステムをよりたくさんの人に知ってもらおうと佐野市の自動車販売店で17日、防災イベントが開かれました。

この催しは栃木県内各地で大きな被害があった2019年10月の台風19号を教訓に防災意識を高めてもらおうと、宇都宮市に本社を置く自動車ディーラー、栃木トヨタ自動車が9月の防災月間にあわせて毎年開いているものです。3回目となる今年は同じトヨタ系のハウスメーカートヨタウッドユーホームと共同で行われました。

台風19号では、栃木県内でも広い範囲で停電が発生し、近年、自然災害が激甚化する中で被災した時の電気の確保が課題の一つとなっています。そこで、電気自動車やプラグインハイブリット車の大容量バッテリーを家の非常用電源として活用するシステムが注目を集めています。このイベントで紹介されたシステムでは、停電が長時間におよんだ場合でも部屋の照明や冷蔵庫などといった生活に必要な最低限の電気が使用できるように電力は最大で1,500ワット、一般家庭の4日から5日分に相当する電気を供給することが可能だということです。来場者は車から住まいに電気を供給するためにはどのような設備が必要か担当者から説明を受けていました。

民間の警備会社の調査では、今後、災害の増加や被害が拡大する可能性を心配する人は9割近くに上るものの具体的な防災対策についてはおよそ5割が行っていないと回答しているということです。

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