フェアウェイバンカーから“行くor行かない” 正解はコレ 横田英治

フェアウェイバンカーからのショット(撮影/有原裕晶)

グリーンまで残り120ydのフェアウェイバンカー。ライはいいものの目の前にはそこそこ高いアゴ。攻めてグリーンを狙うべきか、レイアップして安全に脱出するべきか、迷うシチュエーションだ。そんな状況での合理的な考え方とテクニックを横田英治プロに教えてもらった。

1. 大前提として狙う価値があるのかを考える

さあ、どうする?(撮影/有原裕晶)

フェアウェイバンカーでは、まずライをチェックしましょう。そもそもライが悪ければ、グリーンを狙うのは諦めて脱出することを優先してください。今回のようにライが良ければ、クリーンヒットできるので、グリーンを狙うこともできます。続いて、目の前のアゴを何番アイアンで越えられるかを考えます。重要なのは、その番手でグリーンまで届くかどうかです。

例えば9番アイアン(9I)でギリギリ越えられそうな高さだとしたときに、9Iでグリーンまで届く距離であれば狙う価値があります。しかし、9Iで土手を越えられたとしても、グリーンまで届かない距離であればリスクをとる必要はありません。

その場合はピッチングウェッジやアプローチウェッジを使い、フェアウェイや花道を狙って確実にレイアップすべきです。このような考え方で、狙う狙わないのジャッジをすると、大きなトラブルは回避できると思います。

2. 手首は使わずノーコックで

始動から手首を使わずに(撮影/有原裕晶)

今回はライもいいのでグリーンを狙う判断をしたとします。このとき、もし左足上がりであれば(球を上げやすいので)難度は下がりますが、傾斜に逆らわず、傾斜なりにアドレスしましょう(傾斜に垂直に構える)。

アマチュアの方は、目の前のアゴが気になって、手先でヒョイっと上げがちです。手首を使い過ぎると入射角が鋭角になり、砂に深く入ってしまったり、きれいに当たってもロフトが立つため思うような高さが出ずに、アゴに当たってしまったりのミスを引き起こします。

ロフト角にも注目!(撮影/有原裕晶)

できれば、クラブは地面すれすれの低いところを動く時間を長くし、シャロー(鈍角)な入射角でクリーンヒットさせたいです。手首は使わずノーコックで打つぐらいの気持ちで、体をしっかり回転させてスイングしてみましょう。手で感じるクラブの重さができるだけ変わらないように動かすのがポイントです。

動画解説

今回のまとめ

クラブを体で回してみよう(撮影/有原裕晶)

フェアウェイバンカーからグリーンを狙うか狙わないかの判断

・狙う価値があるのかを考える
・手首は使わずノーコックで

バンカーではソールできないため、打ちにくいというアマチュアの方は多いですが、実はプロの多くはフェアウェイでもソールせずに、クラブをわずかに浮かせて構えています。アドレス時に、地面にソールしない癖をつけておくといいでしょう!

取材協力/富里ゴルフ倶楽部

© 株式会社ゴルフダイジェスト・オンライン