国際大会3位と躍進 銅メダルを会社に寄贈 スキークロス 高橋大成選手

宮崎副社長に銅メダルを寄贈する高橋選手(左)

スキーアルペン全日本選手権の元覇者で、スキークロスに転向した高橋大成選手(26、妙高市田口、妙高高原中―開志JWSC―中央大出)が8月に行われたスキークロスのオーストラリア・ニュージーランド選手権で3位に入り、銅メダルを勤務先の富寿しグループ(本社・上越市南本町3)に寄贈した。同競技に挑戦してからわずかな期間で結果を残し、同社も祝福と喜びに沸いている。

大会は8月16~18日、オーストラリア・マウントホッサムで行われた。ワールドカップの一つ下の大会に位置付けられ、ワールドカップに出場する選手も参加した。8位、7位と来て、最終3戦目、1人で滑る予選レースで3番目のタイムをマークし、決勝トーナメントは悪天候で中止となったため、それが最終順位となった。

「今までやってきたことが結果に表れて、素直にうれしかった」と表情を崩す。現在は富寿し高田駅前店でホール業(接客)に就き、仕事とトレーニングを両立し、大会に参戦している。大会前は練習に集中し、国際スノーボード&スケートボード専門学校(妙高市原通)で主に練習を行っている。

活動資金確保のためクラウドファンディングも実施し、目標額が集まり、感謝している。所属登録は新赤倉スキークラブで、今季は全日本スキー連盟強化選手Dランクに指定されている。

銅メダル寄贈を受けた宮崎富夫副社長は「まさかこんなに早く結果が出るとは思わなかった。店のみんなも喜んでいる。仕事もトレーニングも一生懸命で、彼の存在が会社に活力を与えてくれている。会社にも夢がある」とたたえ、地域に貢献したいという同選手の思いを評価する。

10月からはヨーロッパでトレーニングを積み、12月から予定の大会転戦に備える。「会社や店に迷惑をお掛けしている。また、結果で恩返しができれば」と、スキーに集中できる環境に感謝している。次の2026年、さらには2030年の冬季五輪を目指す。

同選手は29日夜、都内(表参道)で行われる「スキークロスプロジェクト」に、北京五輪代表の古野慧選手(24、関根学園高―慶應義塾大出)、小林竜登選手(27)らと共に参加し活動をPRする。

オーストラリア・ニュージーランド選手権で日本人最高の3位に入った高橋選手(右、提供写真)

© 株式会社上越タイムス社