オーケストラ・キャラバン「小林研一郎×東京都交響楽団 盛岡公演」は、盛岡市のトーサイクラシックホール岩手大ホールで上演された。気鋭のバイオリニスト周防亮介さんがチャイコフスキーのバイオリン協奏曲を演奏。力強い響きで会場を圧倒した。
素朴かつ優美なメロディーで親しまれる名曲。周防さんは情感豊かなソロで一気に引き込んだ。演奏は着実に熱を帯び、「炎のコバケン」こと小林さんのタクトが導く都響と丁々発止の掛け合い。揺るぎない演奏で渡り合った。
オープニングはグリンカ「歌劇『ルスランとリュドミラ』序曲」で華やかに。メインはドボルザークの「交響曲第9番『新世界より』」。ボヘミアの誇りが込められた旋律が聴衆の心を打った。