8月の横浜港貿易速報 輸出額、中国経済の減速で2カ月連続減 

横浜港8月の貿易地域

 横浜税関が20日発表した8月の横浜港貿易速報によると、輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支は前年同月比3.9倍の1510億円だった。中国経済の減速で輸出額が2カ月連続で減少し、黒字額は8月として過去5番目の低水準だった。

 輸出額は0.9%減の6840億円。最大の相手国である中国向けが9カ月連続で減少した影響が大きい。対中国の貿易収支は6カ月連続の赤字で、貿易赤字が半年以上続くのは3年10カ月にわたった1999年4月~2003年1月以来だ。

 対中輸出で半導体製造装置(28.5%減)と非鉄金属(31.6%減)の落ち込みが目立ったほか、食料品・動物も41.0%減少した。全国的に同様の傾向で、中国が東京電力福島第一原発の処理水放出に反発し、日本産水産物の検査を強化した影響が表れ始めたとみられる。8月には全面禁輸に踏み切っている。

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