東京都、インフルエンザ流行注意報発表 9月の発表は極めて異例

 東京都はインフルエンザの患者の数が増えているとして、「流行注意報」を発表した。東京で冬季ではない季節に注意報が発表されるのは極めて異例だ。

新型コロナと同時流行の懸念高まる

 東京都によると、17日までの1週間で報告されたインフルエンザの患者数は1医療機関あたり「11.37人」となり、先週の5.95人から約2倍弱まで急激に増加した。注意報の発表基準は医療機関あたり10人で基準を超えたことから、都は「流行注意報」を発表した。季節性インフルエンザは例年、沖縄以外の全国ではおおむね12月から3月にかけて流行することが多く、今回のように9月の段階で発表するのは極めて異例といえる。

 他方、都内だけでなく全国で新型コロナの感染拡大が続いている。最新の9月4日〜9月10日までの医療機関あたりの感染者数の全国平均は「20.19」、東京では「16.36」となっており、新型コロナとインフルエンザがほぼ同じ規模で流行しつつあると言っていい状況だ。学校においても新型コロナによる学級閉鎖、インフルエンザによる学級閉鎖が同じ学校で同時に起きる現象が目立ち始めている。秋は一般は行楽シーズン、学校は校内イベントの時期となっており、さらなる感染拡大も予想される状況だ。

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