インフル注意報 患者増加の背景は

「もっと感染者が増える」インフル注意報 患者増加の背景は

 千葉県は9月20日「インフルエンザ注意報」を発令しました。

 9月に注意報が出されるのは初めてです。

 インフルエンザの患者が増えている背景などについて、千葉大学病院の医師に聞きました。

 千葉大学病院 感染制御部 谷口俊文医師
「9月に流行が始まるのはすごく珍しいことだと思う。これからもっともっと感染者が増えることが予想される」

 県によりますと、9月17日までの一週間に、県内の定点医療機関から報告されたインフルエンザの患者数は1か所当たり14.54人と、基準値の10人を超え、県は「インフルエンザ注意報」を発令しました。

 9月に注意報が発令されるのは、現在の形で統計を取り始めた1999年以降、初めてです。

 千葉大学病院 感染制御部 谷口俊文医師
「コロナ禍では海外からの(ウイルスの)持ち込みもなく、皆マスクをしていたのでインフルエンザにあまりかかっていなかった。集団としてのインフルエンザの抗体価が下がってしまっている」
「突然マスクを外してインフルエンザが流入するようになり暴露を受け感染しやすい状況がそろっているのではないか」

 県によりますと、患者の約8割を20歳未満が占め、休校や学級閉鎖などは60校以上に上っています。

 では、インフルエンザを予防するためにはどんな対策が必要なのか。県は手洗いや咳エチケットなど、基本的な感染対策を呼びかけています。

 また、谷口医師は、こうした基本的な対策に加え、予防接種を検討することも大切と話します。

 千葉大学病院 感染制御部 谷口俊文医師
「インフルエンザの抗体価が全体として落ちているという話をしたが、ワクチンを打って抗体価を少し上げ、万が一インフルエンザにかかってもそんなに具合が悪くならないように、重症化しないようにしておくことが非常に大切」

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