日本脳炎患者が熊本県内で発生 今年初

 熊本県は22日、県内の70代男性が日本脳炎に感染したと発表した。今年に入り感染者が確認されたのは全国で初めてとなる。

昨年は全国患者5人、うち3人が熊本県

 県の発表によると、男性は今月4日に発熱と構音障害の症状で医療機関を受診した。その後呼吸状態も悪化したためウイルス検査を受け、感染が確認された。現在は有明保健所管内の医療機関に入院中だという。

 日本脳炎は「コガタアカイエカ」という蚊の一種が媒介するウイルスによる感染症だが、感染しても日本脳炎を発症する確率は最大でも1%だ。発症した場合、高熱やけいれんなどが数日間続き死亡することもある。近年は予防接種が普及しているため患者数は一貫して全国レベルでも数人だが、昨年の患者5人のうち3人は熊本県内で、1人が死亡している。

 県ではそのため7月27日より、県内全域に日本脳炎注意報を発令しており、長袖、長ズボンの着用や虫よけ剤の使用を呼びかけるなど、対策実施の注意喚起を行っている。

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