大騒動の渦中にあるスペイン女子代表、後半AT弾でスウェーデン女子代表に逆転勝利【UEFA女子NL】

[写真:©︎RFEF]

22日、UEFA女子ネーションズ・リーグが行われ、スペイン女子代表がスウェーデン女子代表と対戦し、2-3で勝利を収めた。

オーストラリア&ニュージーランド女子ワールドカップ(W杯)で見事な初優勝を収めたスペイン。しかし、この決勝後にスペインサッカー連盟(RFEF)のルイス・ルビアレス前会長がFWジェニファー・エルもソの唇にキスをし、世界中で大きな物議を醸した。

紆余曲折あったなか、最終的にルビアレス前会長は辞任。また、W杯前に選手と問題を抱えていたホルヘ・ビルダ監督も解任し、モンセ・トメ新監督の下で再スタートを切りたいところだった。

しかし、この試合に向けたメンバー発表を前に39選手が招集をボイコットする声明を発表し再び混乱に。RFEF内の改革を求める選手との対立が続いたが、改めて選手を招集。処分を恐れて合流した選手たちは、その後に会談の場を持ち、要求を飲んでもらえることで合意し、試合に臨んだ。

W杯王者として迎えるはずが、ピッチ外の出来事で大きすぎる注目を集めることとなったスペイン。今回が第1回目の大会となり、パリ・オリンピックの予選も兼ねている中、女子W杯準決勝でも対戦したW杯3位のスウェーデンとの重要な試合はスペインペースで進む。

騒動の中での試合だったが、スペインは結果を残さないことには批判を受ける可能性もあったなか、序盤から押し込む展開に。それでも23分にマグダレーナ・エリクソンにCKをヘディングで合わされてしまい失点する。

厳しい立ち上がりとなったスペイン。高さを使われての失点となったが、37分にはボックス手前中央で横パスを受けたFWアテナ・デル・カスティージョが右足一閃。GKの手を弾いたボールがネットを揺らし、同点に追いついた。

実力国同士の対戦はその後一進一退の攻防に。スペインのビッグチャンスをスウェーデンの守護神であるGKゼチラ・ムソビッチがセーブ。対するスペインも守備陣が体を張ってゴールを守っていく。

それでも77分、スコアを動かしたのはスペイン。スルーパスを受けたエバ・ナバーロがボックス内に持ち込むと、カットインから左足一閃。このシュートがネットを揺らし、逆転に成功する。

ホームで逆転を許したスウェーデンだったが、諦めることはない。82分、ロングボールを繋ぐと、ボックス内でスティーナ・ブラックステニウスがシュート。これはブロックされるが、リナ・フルティグがこぼれ球を蹴り込んで同点に追いつく。

終盤に動いた試合。このまま終わるかと思われたが、スペインは最後まで攻め込むことに。するとアディショナルタイム3分に浮き球のパスに反応したアマユール・サリエギをアマンダ・イレステットが倒して一発退場。このPKをマリオナ・カルデンティがしっかりと沈めてスペインが勝ち越しに成功。2-3で勝利を収め、激動の中で大きな勝利を収めた。

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