【MLB】カーショウが通算210勝で球団歴代単独2位に 球速低下も貫禄の投球術

写真:通算210勝目を挙げたクレイトン・カーショウ

9月23日(日本時間24日)、ドジャースのクレイトン・カーショウは本拠地で行われたジャイアンツ戦に先発登板。5回無失点の好投で今季13勝目を挙げキャリア通算210勝とした。

ドジャースでの通算210勝はドン・ドライスデールの209勝を抜いて球団歴代単独2位となっている。球団史上最多はドン・サットンの233勝だ。

今季のカーショウは左肩の故障で離脱した期間があったものの、23試合に登板し13勝4敗、防御率2.42という例年通りの好成績を記録している。殿堂入りも確実視されている左腕は成績だけならまだまだ健在のように思えるが、衰えや健康上の問題は顕著だ。

直近3シーズンは毎年長期離脱しており、規定投球回到達はおろか3年連続で130回未満に終わっている。今季は8月10日に故障者リストから復帰すると、好投していても5回で降板させるなど球団側もカーショウの健康状態には気を配っている。

また、健康面と同様に球速も低下している。全盛期は平均94マイル(約151.3キロ)前後を記録していた速球は、近年では平均91マイル(約146.5キロ)にも満たない。特に直近3登板は最速でも90マイル(約144.8キロ)を下回るなど、ここにきてさらなる球速低下をまねいている。しかし、スライダーを主体にカーブやチェンジアップなどを駆使し、遅くなった速球でも打者を打ち取ることができる。投球術でメジャーの打者を抑えてしまうのだから流石というほかない。

地元紙『オレンジ・カウンティ・レジスター』は9月21日、肩の問題を抱えているカーショウは来季も現役を続行するかどうかまだ決めていないと報じた。カーショウが以前語っていた最大のモチベーションはワールドシリーズ制覇だ。2020年にもドジャースはリングを勝ち取ったが、短縮シーズンで中立地での開催や観客制限の中での歓喜だった。

今度こそ満員のファンの前で歓喜の輪を作る。カーショウが今見据えているのはその一点だけなのだろう。

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