37歳で自己最高成績のマーティン さらなる成長を遂げた理由とは?

2016~17年には日本プロ野球の北海道日本ハムファイターズでプレーし、現在はレッドソックスに所属しているクリス・マーティン。ベテラン救援右腕は今季37歳にして自己最高のシーズンを送っている。背番号と同じ55試合に登板し、4勝1敗3セーブ、23ホールド、防御率1.05と安定したパフォーマンス。なぜ37歳にして、これほどの素晴らしいシーズンを過ごすことができているのか。MLB公式サイトでレッドソックスを担当するイアン・ブラウン記者がその理由に迫っている。

マーティンの防御率1.05は今季30イニング以上を投げた投手のなかでメジャートップの数字である。直近20試合は無失点に抑えており、日本時間6月10日以降の37登板でわずか1失点。なぜこれほどの素晴らしいパフォーマンスが続いているのか。マーティンによると、今季の素晴らしい成績は決して偶然ではないという。

マーティンが飛躍を遂げるきっかけとなったのは、カブスに在籍していた昨季の前半戦だった。マーティンはカブスでは34試合の登板で防御率4.31と冴えない成績に終わったが、スローモーション撮影による投球解析で股関節など身体の動きを見直したという。「トレード・デッドラインに向けて徐々に良くなっていき、ドジャースに移籍することになった」とマーティンは振り返っている。

ドジャース移籍後のマーティンは、26試合に登板して防御率1.46の好成績をマーク。ドジャースに移籍したマーティンが最初にしたことは、スライダーを投げるのをやめることだった。「スライダーはストライクゾーンの真ん中に行くことが多すぎた。シングルヒットではなく、長打になることが多かったんだ」とマーティン。質の低い球種を捨てたことにより、ピッチング全体のクオリティが向上したというわけだ。

また、オフシーズンの練習メニューを変更したことも大きかったという。「選手はオフシーズンに入ると、より大きく、より速く、より強くなろうとする。僕は年齢を重ねていることを考えて、可動性を高めることを重視したんだ。年を取ると、身体を動かすのがキツくなってくるからね」とマーティン。「面倒だし、時間もかかる。決して楽しいことではない」と語りつつも、その成果には手応えを感じている。

マーティンは今季から2年契約でレッドソックスに加入。つまり、来季も引き続きレッドソックスの一員としてプレーすることになる。「今季は個人的にはいいシーズンを送れているけれど、プレーオフ争いからは脱落してしまった。来季はチームとしてもいいシーズンを送れるようにしたい」とマーティン。37歳のベテラン救援右腕は、10月のフェンウェイ・パークのマウンドに立つことを来季の目標に掲げている。

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