今年の模擬戦闘訓練は「筋書きなし」 10月1日に山口駐屯地で創設記念行事 動く74式戦車は今年が最後

 陸上自衛隊山口駐屯地創設68周年記念行事が、10月1日(日)午前9時から午後3時まで、同駐屯地(山口市上宇野令、TEL083-922-2281)で開かれる。

 記念式典は午前10時から。その後、観閲行進が10時半ごろから行われる。隊員約200人と、戦車・指揮通信車・装甲車両などの車両約50両が、駐屯地内を行進。上空では、航空機が祝賀飛行をする。

 11時からは、航空自衛隊防府北基地の航空学生によるファンシードリル。隊員約30人が、音楽演奏に合わせて行進。小銃を使った敬礼等さまざまな動きを、一糸乱れぬ動作で披露する。

 模擬戦闘訓練は11時25分から。昨年までは、「侵入してきた敵」を偵察バイク、ヘリコプター、装甲車両、火砲、戦車などを使って退ける様子を、筋書きで「見せて」きた。今年は、ライフル等の火器に取り付けた光線発射装置と身体・車両に装着した受光部により、実弾を使用することなく実戦同様の訓練を可能にする器材「バトラ」(Battle Training Apparatus)を初めて使用する。演習場の中ほどに「戦場」を設置。18人ずつの2チームに分かれ、筋書きなしの実際的な交戦訓練が披露される。戦況などは、会場アナウンスで解説もされる。

 同駐屯地の「維新太鼓」や、陸上自衛隊第13音楽隊(広島県)と同駐屯地音楽隊による合同演奏は、午後1時から披露される。

 毎回大人気の戦車体験試乗は午後1時から。本年度末で退役となる74式戦車に試乗できるのは、今回が最後のチャンスとなる。定員は200人(抽選)で、身長120センチ以上の小学生以上が対象だ。抽選券の配布は午前9時からで、結果がわかるのは正午ごろ。

▲本年度末で退役する74式戦車

 会場内には、模擬店も多数並び、自衛隊グッズや飲食物を購入できる。エアドームやミニSLなど「子供広場」も登場。車両や装備品、駐屯地の活動を紹介する写真なども展示される。

 また、この日は「1日駐屯地司令」に元乃木坂46の畠中清羅さん(山口県在住)が就任。来場者との記念撮影にも応じる。

 「動く74式戦車を見ることができるのは今年が最後。ぜひ来場を」と同駐屯地は呼びかけている。

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