湯船に倒れた男性客を心臓マッサージ  迅速な行動が命を救う【長野・安曇野市】

安曇野市にある温泉旅館の社長と女将が連携し、湯船の中に倒れていた男性を救助したとして、消防から感謝状が贈られました。

「大変ありがとうございました」

感謝状を贈られたのは、安曇野市にある「小岩岳旅館」の矢口昭社長です。先月1日の夜、休憩中の女将が風呂に入っていると…

■矢口昭社長
「こちら(男風呂)の音がちょっと異変でおかしいということに気付いて、私に連絡がきた。(体を浴槽に)打ち付けるような音だったということ」

矢口社長はすぐに男風呂へ。すると80代の男性客が浴槽にうつ伏せの状態で浮いていました。

■矢口社長
「脇に手を入れて引き上げてここに寝かせた。心臓マッサージですね。一人の命が助かってもらえればと無我夢中でやった」

その後、女将が通報した救急隊が到着。2人の迅速な連携によって、男性は無事、一命を取りとめました。矢口社長は万が一に備え、救急救護に関する講習会に参加しきたそうです。

■矢口社長
「(参加していたから)体がそういうふうに動くようになったと思う。一分一秒争うからね。一人の命が救えてよかった、あと後遺症も残らないでね」

松本広域消防局によると、心肺停止から10分間、何の処置もしないと救命率は10%以下になるということです。
迅速で勇気ある行動が一人の命を救いました。

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