那須どうぶつ王国の二ホンライチョウ 中央アルプスで放鳥へ

 那須町の動物園で飼育されていた国の特別天然記念物で絶滅危惧種の二ホンライチョウ1羽が野生への復帰に向けて長野県の中央アルプスに放たれるため26日移送を始めました。

 中央アルプス駒ヶ岳に向けて出発したのは那須どうぶつ王国で飼育されていた二ホンライチョウのオス1羽です。このライチョウは中央アルプス生まれで去年1月から那須どうぶつ王国にやって来て繁殖を試みていました。

 26日午前8時すぎ現地に向けて那須どうぶつ王国を出発しました。移送の際は暴れることなく箱に入りました。

 ライチョウは中央アルプス駒ケ岳の山麓で26日午後長野市の茶臼山動物園のライチョウ2羽と合流しロープウエーや徒歩で駒ケ岳の山頂付近へ移します。山頂付近に到着した後は環境に慣れさせるためのケージで過ごし、10月1日に放たれる予定です。
 
 那須どうぶつ王国の担当者は「立派に成長し子孫も残すことができて、飼育現場としてもうれしい。厳しい冬を乗り越えて中央アルプスでも子孫を残してくれることを祈っている」と話していました。

 環境省は2つの動物園などと協力し、ライチョウの野生の個体数を増やして群れの復活を目指す取り組みを進めています。

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