戦略的合弁事業体制へ 日通特積事業、名鉄が統合

NXホールディングス(齋藤充社長)と名古屋鉄道(髙崎裕樹社長)は9日、NXグループの日本通運が行う特別積合せ貨物運送事業とその子会社のNXトランスポートを、名鉄運輸が統合に向け基本合意に達したと発表した。日本通運の特積み事業を名鉄運輸が吸収する。
 今後3社で新たな合弁事業の体制確立をめざし協議を進める。来年1月までに本事業統合の最終契約書締結を予定する。
 この事業統合により日本通運を吸収分割会社に、名鉄運輸が吸収分割承継会社となり、NXトランスポートはNXホールディングスの連結子会社から外れる。
 そして統合の対価は名鉄運輸の普通株式とし、実行後も名古屋鉄道が名鉄運輸の発行済み普通株式の50%超所有することを基本方針とした。名鉄運輸の持株比率は現在名古屋鉄道が80%、日本通運が20%。
 こうした背景には、燃料費高騰やドライバー不足、人件費および外注費上昇が進む一方で国内貨物量が減少していることがある。特積み事業の市場においても大幅な拡大は見込めない状況となっていた。
 日本通運と名鉄運輸は2015年12月に資本業務提携契約締結で特積み事業の分野で協業を推進していた。今回両社グループでさらなる事業拡大と強靭化を図るため、戦略的な統合として合弁事業体制を確立させる。

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