新潟が川崎Fとのシーソーゲーム制し2連勝! 決勝点は太田修介の鮮やかカットインシュート【明治安田J1第29節】

29日、明治安田生命J1リーグ第29節の川崎フロンターレvsアルビレックス新潟が等々力陸上競技場で行われ、アウェイの新潟が2-3で勝利を収めた。

9位・川崎Fはリーグ戦2連勝中、AFCチャンピオンズリーグ(ACL)も含めると公式戦3連勝中と調子は上向き。3バックの布陣で臨んだ前節の湘南ベルマーレ戦は、佐々木や車屋が負傷交代するというアクシデントもありながら2-0の勝利あげた。4バックに戻した今節は湘南戦から大幅にスタメンを変更し、3トップは左からマルシーニョ、バフェティンビ・ゴミス、小林という並びとなった。

対する14位・新潟も3試合負けなしと好調。前節は横浜FCに3-1で勝利し、降格圏からさらに遠ざかることができた。その横浜FC戦からスタメンを5人入れ替えた中、2試合連続ゴール中の三戸に期待がかかった。

立ち上がり、早くも決定機を迎えたのは新潟。6分、中央を経由して右サイドから左サイドへ展開すると、左ポケットに走り込んだ堀米がすかさずクロス。これに合わせた長谷川のヘディングシュートをGKチョン・ソンリョンが至近距離でセーブすると、今度はこぼれ球に秋山が反応したが、左足で打ったシュートは枠を外れた。

ボールを回しながら主導権争いを続ける両チーム。そんな中でもチャンスを作るのは新潟。21分、右サイドからのグラウンダーのクロスをボックス内にいた鈴木が右足で合わせたが、これはゴール左に外れた。

一方、攻めあぐねていた川崎Fはセットプレーの流れから23分に先制する。右からのCKが一度クリアされると、ボールを拾った遠野がボックス手前左からミドルシュート。手前でバウンドしたボールをGK小島は弾ききれず、走り込んだジョアン・シミッチが押し込んだ。

追いかける形となった新潟だが、その後も主導権を握りすぐに同点に追いつく。30分、敵陣中央左でボールを持った三戸が思い切って右足でシュート。無回転気味の強烈なボールが右ポストに直撃すると、跳ね返りに反応した鈴木がきっちり決めた。

押し込む新潟、耐える川崎Fという構図はその後も続くが、スコアは動くことなく前半終了。1-1で試合を折り返した。

川崎Fは後半頭から小林、ゴミスを下げて瀬川、山田をピッチに送り出すが、前半と変わらず新潟ペースで時計の針が進む。58分には左サイドでボールを持った三戸がドリブルでボックス内に切り込み、右足でシュート。枠内に鋭いシュートが飛んだが、ここでもGKチョン・ソンリョンがファインセーブを見せた。

しかし、これで得た左CKから新潟が逆転に成功する。59分、一度は相手にクリアされたものの、改めて左サイドからクロスを供給。これがファーでフリーだった新井まで届くと、アウトにかけたシュートがゴール左に決まり、スコアは1-2となった。

リードを許した川崎Fは66分、マルシーニョに代えてレアンドロ・ダミアン、脇阪に代えて橘田を投入。前節用いた3バックに切り替える。

すると74分、途中出場の山田が大仕事をやってのける。ボックス内でパスを受けると素早い反転からドリブルを仕掛け、マークについていた渡邊に倒される。これで川崎FがPKを獲得。山田自らゴール左に決め、再びスコアをイーブンに戻した。

ところが、新潟も交代が奏功する。80分、途中出場の太田が左サイドでパスを受けると、そのまま前進。ボックス左からマイナス気味にカットインすると右足でシュートを放つと、カーブのかかったボールがゴール右に決まり、再び新潟が勝ち越しに成功した。

7分という長い追加タイムが取られたものの、最後まで新潟がペースを落とすことなく試合終了。シーソーゲームを制したアウェイチームが2連勝を飾り、ホームの川崎Fは公式戦4試合ぶりの黒星となった。

川崎フロンターレ 2-3 アルビレックス新潟
【川崎F】
ジョアン・シミッチ(前23)
山田新(後31)
【新潟】
鈴木孝司(前30)
新井直人(後14)
太田修介(後35)

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