高齢の飼い主が入院や要介護で飼えなくなったらどうする?ペットを引き取る話題の新サービスが全国展開へ

高齢の飼い主が入院や要介護等で飼えなくなり、保健所に持ち込まれる犬猫が増えてきたことがいま、社会問題になっています。

そんななか、ペットを引き取ってくれたり、飼い主が亡くなったら飼い主に代わり専門施設で終生飼育するといったサービスが広がってきました。
この活動を東海エリアで続けてきた「ペット後見互助会 とものわ」がこのほど全国展開に乗り出し、注目を集めています。

ペットを好むシニア世代はもう、「高齢だから」と飼育をあきらめなくても良さそうです。

「ペット後見互助会とものわ」が終生飼育も

この「ペット後見互助会 とものわ」は岐阜市に本部のある認定特定非営利活動法人「人と動物の共生センター」が2017年より運営しています。

これまで岐阜県を中心に東海エリアを拠点とし、誰もが最後まで安心してペットと暮らせる社会づくりに取り組んできましたが、今後はこの「ペット後見」を全国に広げていく考えです。

同互助会では、入院や要介護などで飼育できなくなったときにペットを引き取ります。
引き取ったペットは新たな飼い主の募集と譲渡を行い、病気や高齢などで譲渡が難しい場合は専門の飼育施設で終生飼育するというシステムです。

入会時10万・月々千円、終生飼育費は100万円

また、飼い主が亡くなったときは飼い主に代わり、終生飼養の責任を果たします。

同互助会の会員は入会金と事務手数料(合計10万円)、月会費(1,000円)と終生飼育費用(100万円、10キロ未満の場合)を遺すことで、動物たちの飼育費用を互いに賄い合うというもの。
安心して最後までペットと暮らすために飼い主たちが集まり、自分たちの入院や死亡に備えて互いに助け合う仕組みなのです。

互助会ではこの資金を使ってペットを保護し終生飼育をするというわけで、いわば保険に近いサービスとも言えるでしょう。

弁護士等と連携し、全国展開へ

同互助会では現在、ペット後見の互助の輪を広げるため、弁護士事務所・行政書士事務所等の「相談拠点」や「飼育施設」など、連携するパートナーを全国に拡大しています。

また今年11月より、ペット後見の支援の輪を広げるため、クラウドファンディングを実施する予定です。

【「とものわ」会員の声】

「とものわ」に入会した武冨尚子さん夫妻と愛犬リキ

愛犬を迎えてから、何か起こった時に愛犬をどうするか思い悩んでいました。入会した今はそんな悩みから解放され、日々の飼育上の悩みも相談できています。“後顧の憂い”なく愛犬と生きていける毎日です」

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この記事と画像の出典:認定特定非営利活動法人「人と動物の共生センター」公式サイト

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